「シネビア」買いました -概観-

CINEVIA V50D フィルム

レトロのシネビア購入。というわけで、日独合同企画と銘打ったシネビアフィルムを購入。まだ使っていませんので、概観だけアップしておきます。
肝心のフィルムのスペック的な記述ですが、レトロ通販のサイトの説明はなんだかはっきりしないので、当方が分かる範囲で書いてみます。

フィルム自体は、惜しまれつつも2005年製造が終了されたベルビアのASA50デイライト版。35mmスチル用製品に加工する前のフィルム原反を購入して、ドイツで8mm用に裁断して穴空けしてカートリッジに詰めたものとの事。
その共同開発元はドイツのGk-films。スーパー8版は、そのGk-films社とKAHL Film & TVWittner Kinotechnikなどのドイツの会社の他に、米国はSpectra Film & Videoから登場&登場予定となっています。

[気になる点]

◎シネビアは「シングル8カートリッジに入ったスーパー8フィルム」
フィルムベースは、スーパー8などと同様でシングル8より1/3程度厚めのアセテート素材を使用してます。この材質でこの厚さのフィルムベースが、映画やスチル問わず「撮影用フィルム」としてはスタンダードなフォーマットでして、シングル8はどちらかと言えば例外的なフォーマットなのですが、ともかくそのシングル8たる由縁には遠いのです。

◎シングル8より厚いフィルムだと不具合の出るシングル8カメラがあるようだ
以前レトロXを使った際に、キヤノン518SVシングルではカット頭にフィルムが浮いたようにフォーカスがズレ、光線引きを起こしました。同様のトラブルを他に518SVだけで2件聞いております。518SVはプレッシャープレートのしっかりした構造のために画止まりがよいのですが、厚いフィルムでは不具合があるのかも知れません。他のカメラでチェックしてはおりませんし、ハイスピード撮影、1コマ撮影などでは何か起きる可能性がないとは言えません。注意と検証が必要なポイントでしょう。
この問題、別途調べてみたいと思います。

◎シングル8フィルムと接合すると、たいていの映写機ではフォーカスズレが起きる
これは、フィルムの厚さが違うのでしょうがない話です。

実験していませんのでたしかなことではないですが、Beaulieuの708ELなどの逆プレッシャーの映写機(つまり、エマルジョンの位置を基準にフィルムを固定するタイプの映写機)ではフォーカスズレが起きない可能性があります。逆プレッシャーの映写機は、安価な国産サイレント機のごく一部と超高級映写機のボリュー708ELやNIZOにあるようです。この辺り、ご存じの方がおられましたら是非情報をお寄せ下さいませ。

◎ベルビアは、実効感度が低いフィルム
スチルでは常識、との事ですね。サイトを検索しても同様の記述がかなり見られます。補正なしで撮影されたテストフィルムはたしかにアンダー気味でした。

◎感度設定が出来ないカメラがある
ASA50と言う感度はすべてのシングル8カメラが対応していますが、このシネビアはASA25のカートリッジの裏面の円弧状の感度設定ノッチをASA50に加工しただけで、カートリッジ前部の出っ張り位置、カートリッジ裏面前部の小さい溝もASA25設定のママです。
ですからカートリッジ前部の出っ張りで感度設定をしているカメラではASA25として読み取ってしまいます、と言うのはレトロ通販のサイトに書いてある通りです。もうちょっと具体的にカメラの機種を挙げて欲しいところですが、書いてないものを求めてもしかたありません。ちょっと調べますと・・・

と言うわけで、お借りしているカメラ含めて手許にあるシングル8で調べると、カートリッジ前部のでっぱりで感度設定するカメラは、キヤノン518、フジカAX100、C100、ZX250、エルモ8S-60、8S-40T、8S-600など。兄弟機である8S-40や8S-30T、8S-30、8S-800なども同様でしょうが確証はございません。
つまりこれらのカメラでは、そのままでは使えない、と言う事ですね。エルモ8S-600で使えないのはちと惜しいですね。

あとは、使ってからご報告と参りましょう。

コメント

  1. 黒曜石 より:

    自社生産&現像しているのですからエマルジョン変わるごとに現像テストして自社現像用の実効感度やカラーの補正値をサイトで公表してくれないのかなー
    ・・期待しすぎかもしれませんが

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