[改訂]シングル-8フィルムの販売中止延期について

ニュース

1月10日、富士フイルムは、当面の間シングル8フィルムの販売と現像の終了を延期する、という決定をしたと発表しました。

シングル-8用フィルム
「FUJICHROME R25N」「FUJICHROME RT200N」
販売および現像サービス終了延期のお知らせ(富士フイルム)

http://fujifilm.jp/information/20070110/index.html

このリリースではざっくりと、当初2007年3月に予定されていたシングル8フィルムの「販売」と2008年夏に予定されていた「現像」の終了期間は延期しますと言っています。

ともあれ、この発表を受けてasahi.comでは、

8ミリフィルム「まだ写せます」 富士が販売中止撤回

http://www.asahi.com/business/update/0110/148.html


のような記事を掲載しています。

一方、こちらはスポーツ報知。

富士が8ミリフィルムの販売継続へ

http://hochi.yomiuri.co.jp/topics/news/20070110-OHT1T00165.htm

と題して記事を掲載。映画評論家で「フィルム文化を存続させる会」発起人のひとりであります大久保賢一さんからコメントをもらったりしています。

さて、この報知の記事の最初の行には、富士フイルムのサイトには載っていない、具体的な情報が載っています。

3-5年間の生産販売継続?

具体的な期間が出てますね。さて、これはどういう意味なのでしょう?

一方、同日1月10日には、富士フイルムの正式な窓口からの回答として、ある文書が送られています。
それは、昨年12月7日付けで「フィルム文化を存続させる会」から送られた、シングル-8に関する数々の要望をまとめた要望書に対しての回答書です。

フィルム文化を存続させる会

富士フイルムからの1/10付け回答書 http://mistral-japan.co.jp/fuji_070110.pdf

回答者は、「社長直轄部門であるお客様コミュニケーションセンター」のセンター長の藤井さんという方だそうです。

内容は大きく分けて、1月10日に発表された富士フイルムのサイトに載っているものについてさらに具体的に書かれているところと、フィルム文化を存続させる会から12月7日付けに送られた要望書に対する回答の二つに分かれています。

前者の、1月10日の富士フイルムの発表については、この文書ではこのように書かれています。

●新たな設備投資がかかるが、R25NとRT200Nの販売中止を当面延期する

そして、その延期の期間についても言及されています・・・まるっと引用しましょう。

「今回の延期にあたり、需要の変化と経年変化による品質保証の問題から、販売継続期間は断言しかねます。現時点での見通しではR25Nタイプで約5年、RT200Nタイプで約3年程度は継続可能とみています。その後は需要動向を見て検討させて頂きたいと考えております。」

フィルム文化を存続させる会への回答書1月10付けより

ここから分かることは、

●継続期間は、需要の変化と経年変化による品質保証の二つの要素で変化する
●2種類のフィルムは、継続可能期間が異なる
●その期間の後は、需要動向を見て検討
●同様に現像も中止延期

と言うことです。
スポーツ報知の記事にあった3-5年という数字は、ここで確認が出来ました。しかし、報知の記事にある「生産」の継続という表現は、富士からの発表の両方に見られません。ですので、実際にどういう形で製造供給されるシステムになるのかは、ちょっとしたナゾが残ったままになっていますが、いずれにせよ、

「需要量」と「経年変化による品質保持」の二つの要素に左右される期限的なリミットを前提とした、販売と現像が継続されるという事は、確認が出来ます。

ここでいっぺんまとめておきますと、あくまでも今回は「終了の延期」であると言うこと。
無期継続決定!ではないのです。
ですから、いつかは終わる。そしてそれが3-5年の間だ、と言うことなのです。

(以下削除) 

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