フリッカーなしテレシネ、今度は大成功でしょう!

超いいかげんな簡易テレシネセッティング
パナソニックのAG-DVX100Aをまた借りる事ができましたので、前回ぱっとしなかったテレシネ実験の再挑戦です。
結果から申します。これは大成功と言っていいでしょう!前回のやり方が間違っていたのですね。
機材は前回とまったく一緒。
映写機・・・フジカスコープSD25ステレオクオーツコンピュータ
カメラ・・・パナソニック AG-DVX100A
映写機はクオーツロックモードで18fps。つまり、18fps作品を上映するごく当たり前の設定です。
カメラ側は、30P(30フレームのプログレッシブ)の撮影モードを選んで、メニューからシャッターをSYNCRO SCANモードに切り替え。前回は24Pと24PAの撮影モードだったのですが、いやーこれが間違いの元でした。前回は、シンクロスキャンモードの設定がよくわからなかったのです。だって、数時間しか借りられなかったんだもの!説明書読んでる時間もなかったんだもの!
簡易テレシネのセオリー通り、壁に貼った白い紙に向けて映写した画面にカメラを向けます。それだけでDVX100AのSYNCRO SCAN機能が規則的な明滅を読み取り、フリッカーが消えるシャッタースピードを自動的に探しだし、シンクロしてくれます。もともと、こういう機能なんです。テレビやPCの画面を撮影するときに、フリッカーが出ないように勝手にシンクロしてくれる機能なんですよ。
ちなみにシンクロしたのは、シャッタースピード1/53.6秒。前後少しいじっても、液晶ファインダ上はあまり変わりませんでした。
5本ぐらい撮りましたが、一回だけやや微妙なフリッカーが残る場合がありましたが、シャッター羽根改造機や20fpsまで回転数を上げたテレシネでもたまに見かける程度の軽微なものです。そのうち映像も上げる予定です。
簡易テレシネする場合の、フリッカー問題の解決方法としてかなり有力と思います。20fpsに上げてやる場合より手間も機械も少なくてすみますし。
お手元にDVX100A、100B、HDX200がございましたらトライしてみてくださいませ。たぶん、満足行くものになると思います。
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ASA64非対応なキヤノン310XLでエクタ64Tを使う方法


エクタクローム64Tとキヤノン310XL

当ブログにお写真をご提供いただいているhanaiさんから、キヤノン310XLでエクタクローム64Tを使う方法について問い合わせがございました。

キヤノン310XLは明るいレンズを搭載しているために、国内外で人気があります。
しかし先日発売になりましたエクタクローム64Tには対応していません。このカメラの感度設定は、タングステン時でASA40、160、250の三種類です。(デイライト時は25、100、160)
カメラに付いている感度設定ピンは2本。それぞれ、ASA40とASA160(両方ともタングステン時)を読み取るためのものです。

ASA40、160ピン両方が押し込まれている場合・・・ASA40(タングステン)
ASA40ピンは押し込まれず、160ピンのみ押し込まれている場合・・・ASA160(タングステン)
両方とも押し込まれていない・・・ASA250(タングステン)

という組み合わせで3つの感度を設定する構造になってます。
さて、掲題のエクタクローム64Tをつっこむと、ぎりぎりでASA40ピンを押し込まない位置になっていました。つまり、あたくしの手元にある310XLでは、ASA64のフィルムをASA160として認識するのです。これは海外のサイトでも指摘されている点でした。

ASA160として認識するのであれば、64に比べて1段と1/3絞りすぎになるわけですから、露出用の窓に1段と1/3の補正値のNDフィルタをはめ込めばよい、という事になります。こうすると、明るいレンズを持つ本機の特性を生かすことができます。 この用途にはゼラチンフィルタが必須です。富士写真フイルム製が比較的容易に入手できます。(以上、オオノ隊員様ご指摘ありがとうございました)

ASA64のフィルムをASA40として認識させる方法をとるのであれば、ASA40の感度設定ピンを、

指で右側にちょっと曲げちゃいます。

こうしてASA40用ピンがノッチに引っかかって押し込まれるようになればOKです。
機械をいたぶりたくない方は、テープでも感度設定ピンに貼り付けて押し込まれた状態にするか、カートリッジのノッチにテープでも貼り付けて、ASA40設定ピンを押し込めるようにしちゃえばいいです。


右にちょっと曲げた後

写真は処置後のもの。さて、これでASA64であるエクタクローム64TをASA40として認識させることはできました。あとはこのASA40とASA64の2/3段のずれをどうするか・・・と言いますともう簡単です。
キヤノン310XLは外測式測光ですから、撮影レンズ上段にある測光用の筒みたいなやつの先っぽに、NDのゼラチンフィルタを切ってはめ込んでやればいいのです。
逆だ !撮影レンズ側に2/3段の補正値を持つNDフィルターをつけるのです。オオノ隊員様ご指摘ありがとうございます。

このように露出の手動調整がないカメラでも、外測式ならばNDフィルタをうまくかませることで調整可能なのです。こんな時代のおかげで、外測式がかえって珍重されるようになりそうですよ・・・。

これでエクタクローム64TをASA64に適正な露光量で撮影できます。あとは、露出計がいかれてないかどうか確認を。ややオーバー気味に設定されているカメラですので、この際に調整してもいいかもしれません。

 

協力:オオノ隊員
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シネビアのスーパー8版 -概観-


CInevia おもて
続いて、シネビアのスーパー8版です。こちらは、GK-FILMSの商品だとパッケージとかカートリッジに書いてあります。レトロのサイトには「弊社オリジナル」と書いてありますが、レトロの名前はどこにも書いてありません。こちらは共同開発品ではないのでしょう。 (「カートリッジにロゴとURLが書いてあります」、レトロからご指摘頂きました。たしかにそうだ!書いていないのはパッケージだけでした)
カートリッジのノッチは、「デイライト仕様」の「ASA40」でした。並べて写真を撮っているのは、コダクローム40です。コダクローム40に刻まれている色温度設定用のノッチはシネビアにはありませんから「デイライトタイプ」です。


コダクローム40とCINEVIAノッチ

そして、感度設定用のノッチの長さはコダクローム40と同じですから、ASA40の感度設定だと分かります。
コダクローム40とシネビアノッチの感度は同じ

ところが、パッケージには感度設定が40/50と書いてあります。
スーパー8の感度表記の慣習から見れば、この表記は、 40・・・デイライト時 50・・・タングステン時という意味なんですが、このフィルムはデイライトタイプですからそんな意味であるはずはありません。どういう表記なんでしょうか?わかりません。

勝手な想像ですけど、「ノッチがASA40になっているけど、フィルム自体はASA50だよ」と言うつもりなのかしら?また、ベルビア自体の実効感度が低い、と言う事も手伝って「商品自体はASA50のふれこみだけど、実効感度はたとえばASA40ぐらいだよ」と言う意味なのかも知れません。どちらにせよ、ASA40で適正にもし撮れるのであれば、ほとんどすべてのスーパー8カメラで問題なく撮影できるフィルムである可能性も出て来ます。ともあれ、撮影して現像上がってみないとわかりませんね。ちなみに、ASA50と言う設定はスーパー8の規格にはありません。

フィルターについてはこう書かれています。In order to shoot with daylight film material, the camera must be set to the “artificial light”setting.「デイライトフィルムで撮影するためには、カメラは「人工灯」のセッティングにしなくちゃいけない」てな意味でしょう。デイライトフィルムを使うときには内蔵フィルターを外す必要があります。具体的にはフィルター切り替えを「人工灯」側にすることになるわけです。デイライトで撮影するのに人工灯のセッティング?なんだか間違ってない?てな気分にもなりますが、これでいいのです。 あと、パッケージ裏にはこれは現像代が込みではないよと書いてあります。海外では別途現像してくれるところがあるのでしょうか。ちょっと調べてみます。

ちなみに、レトロが販売しているGk-films社以外にも、いろんな小型映画機材を扱っているWittner Kinotechnikなどのドイツの会社の他に、米国はSpectra Film & Videoから登場&登場予定です。

あと、カートリッジのシールをはがすと「kodak」の表記があってびっくり。ドイツ国内の話ですけど、コダックは最大のライバル会社である富士写真フイルム社のフィルムを自社のサインが刻印されたカートリッジに入れるのにずっと難色を示していたのです。結局隠せばよし、と話しあいがついたのですかね。黙ってやってて後からコダックに指摘されてリリース中断、なんてことにならなければいいですがと。よけいなお世話か。
シールをはがすとKODAKの刻印

「シネビア」買いました -概観-

レトロのシネビア購入。
3tl_right.jpg

というわけで、日独合同企画と銘打ったシネビアフィルムを購入。まだ使っていませんので、概観だけアップしておきます。
肝心のフィルムのスペック的な記述ですが、レトロ通販のサイトの説明はなんだかはっきりしないので、当方が分かる範囲で書いてみます。

フィルム自体は、惜しまれつつも2005年製造が終了されたベルビアのASA50デイライト版。35mmスチル用製品に加工する前のフィルム原反を購入して、ドイツで8mm用に裁断して穴空けしてカートリッジに詰めたものとの事。
その共同開発元はドイツのGk-films。スーパー8版は、そのGk-films社とKAHL Film & TVWittner Kinotechnikなどのドイツの会社の他に、米国はSpectra Film & Videoから登場&登場予定となっています。

[気になる点]

◎シネビアは「シングル8カートリッジに入ったスーパー8フィルム」
フィルムベースは、スーパー8などと同様でシングル8より1/3程度厚めのアセテート素材を使用してます。この材質でこの厚さのフィルムベースが、映画やスチル問わず「撮影用フィルム」としてはスタンダードなフォーマットでして、シングル8はどちらかと言えば例外的なフォーマットなのですが、ともかくそのシングル8たる由縁には遠いのです。

◎シングル8より厚いフィルムだと不具合の出るシングル8カメラがあるようだ
以前レトロXを使った際に、キヤノン518SVシングルではカット頭にフィルムが浮いたようにフォーカスがズレ、光線引きを起こしました。同様のトラブルを他に518SVだけで2件聞いております。518SVはプレッシャープレートのしっかりした構造のために画止まりがよいのですが、厚いフィルムでは不具合があるのかも知れません。他のカメラでチェックしてはおりませんし、ハイスピード撮影、1コマ撮影などでは何か起きる可能性がないとは言えません。注意と検証が必要なポイントでしょう。
この問題、別途調べてみたいと思います。

◎シングル8フィルムと接合すると、たいていの映写機ではフォーカスズレが起きる
これは、フィルムの厚さが違うのでしょうがない話です。

実験していませんのでたしかなことではないですが、Beaulieuの708ELなどの逆プレッシャーの映写機(つまり、エマルジョンの位置を基準にフィルムを固定するタイプの映写機)ではフォーカスズレが起きない可能性があります。逆プレッシャーの映写機は、安価な国産サイレント機のごく一部と超高級映写機のボリュー708ELやNIZOにあるようです。この辺り、ご存じの方がおられましたら是非情報をお寄せ下さいませ。

◎ベルビアは、実効感度が低いフィルム
スチルでは常識、との事ですね。サイトを検索しても同様の記述がかなり見られます。補正なしで撮影されたテストフィルムはたしかにアンダー気味でした。

◎感度設定が出来ないカメラがある
ASA50と言う感度はすべてのシングル8カメラが対応していますが、このシネビアはASA25のカートリッジの裏面の円弧状の感度設定ノッチをASA50に加工しただけで、カートリッジ前部の出っ張り位置、カートリッジ裏面前部の小さい溝もASA25設定のママです。
ですからカートリッジ前部の出っ張りで感度設定をしているカメラではASA25として読み取ってしまいます、と言うのはレトロ通販のサイトに書いてある通りです。もうちょっと具体的にカメラの機種を挙げて欲しいところですが、書いてないものを求めてもしかたありません。ちょっと調べますと・・・

3tl_right.jpg

と言うわけで、お借りしているカメラ含めて手許にあるシングル8で調べると、カートリッジ前部のでっぱりで感度設定するカメラは、キヤノン518、フジカAX100、C100、ZX250、エルモ8S-60、8S-40T、8S-600など。兄弟機である8S-40や8S-30T、8S-30、8S-800なども同様でしょうが確証はございません。
つまりこれらのカメラでは、そのままでは使えない、と言う事ですね。エルモ8S-600で使えないのはちと惜しいですね。

あとは、使ってからご報告と参りましょう。

シングル8フィルム 製造販売現像終了のおしらせ

シングル-8用フィルム「FUJICHROME R25N」「FUJICHROME RT200N」販売および現像終了のお知らせが、4月25日付けで富士写真フイルムのサイトに掲載されました。今度こそホントに終わるぞという予兆のみならず、昨年の早い時期からいろいろ伝え聞くところもあった上の発表ですので驚きはありません。思いついたのは、「どうケリをつけようかな」てなコトバ。
 ・・・しかし、「ケリ」って何だろう?何となくそのコトバが思い浮かびましたが、ナニを指してるのか自分で全然わかりません。そんならちもない事を書いてるのもどうかと思いますが、ただ、なんかやろうと思ったのは確かなようです。とりとめもないですが、また明日にでも何か。

エクタクローム64T現像あがり!

エクタクローム64T
エクタクローム64Tが現像あがってきました。4月9日に出して4月25日に店着ですから、16日間。もう少し短くなって欲しいものです。料金もとてもじゃないですが継続して何かをこしらえようという値段ではありません。
さて、テストに使ったカメラは二機種。
キヤノン1014XL-Sと、NIZO156マクロ。 前者がASA64対応カメラで、後者が非対応カメラです。これに、色温度の補正フィルターである、85bフィルターを用意してます。
エクタクローム64Tについては、だいたい「粒状性があまりよくない」「色が青みがかる」の2つの点がマイナスとしてあげられています。あら探しするみたいですが、この2点に注意して見たところ、
[画面はややざらつく]
風評の通り、画素のつぶつぶがコダクローム40と比べるとやや目立ちますね。もう少しざらざら感がないものが欲しいです。
[色温度がやや高いので注意]
そして色温度の件。上げてある写真ほど青っぽくないですけど、やっぱり青みがかります。ただ、暖かいトーンのコーティングのレンズだとちょうど打ち消していい具合になる程度です。
そして、内蔵フィルターをキャンセルして、85Bフィルタを使ったテストも行いました。この場合にはきちんと発色しております。Bタイプフィルムなのですから至極当然なことですが、ちゃんと85Bの色温度変換フィルターを用意した方がいいと思います。
色のノリは、コダクロームほどこってこてではないですがしっかりと発色をしております。
逆にコダクロームだと空に色が乗ってるので何か抜けない感じでしたが、これは透明感があるので割に抜けた感じになります。大学時代に作っていた作品に、どうしてもすこーんと抜けた空の画を入れたかったのですが、いくらフィルターカマしても抜けた感じにならない上になんか色が載るので困ったことがありましたが、64Tはそんなに悩むこともなさそうです。
[ASA64未対応カメラでは露出に不備が]
NIZO156マクロはASA64非対応カメラです。これで撮影したらどうなるか、ということでご登場願いました。このカメラだとASA64をASA40と認識しますよ。(キヤノン310XLあたりでは逆にASA160と認識します)
私が使っているNIZO156マクロは、普段きちっと適正露出で撮れるカメラなのですが、64TをASA40として誤った認識をしてますからやっぱり見事に露出オーバーの画になりました。。ぱっと見てもわかっちゃうぐらい露骨に。
やっぱり、今あるカメラですぐに撮っちゃえ!というフィルムではございません。最低でも感度設定や露出補正についてちょっと考えた上で動かれるといいと思います。ご注意アレ。

自家現像機の使い方を教えてください!

オオノ隊員さんから、ライリー商会の8mm現像機「ライリー8m/m現像機3S型」のお写真が届きました。
ライリー現像機全体
オオノ隊員さん曰く、
「フィルム室が2つあり,1つに生フィルム,もう一つに巻き取りリールを備えて,現像室部分を通過するしくみになっているようです。現像タンクは2つあり,1つの現像タンクにのみホースが2本つなげるようになっています。」
とのこと。
リール部分
15mのフィルムをこれに行ったり来たりさせるわけですね。
そうめんを干してあるようになるんですかね?
フィルム室
これがフィルム室。
フィルム室のかたっぽ
フィルム室のかたっぽ。
フィルム室の横写真
フィルム室のかたっぽの横写真
フィルム室の巻き取り側
フィルム室の巻き取り側ですね。
さきほどのそうめん干しのようなところを通ってココに巻き取られる・・・のでしょうか。
なんとなく構造はわかるものの、使用説明書がないためにオオノ隊員さんも実際の使い方が全然わからないのです。
この機種の説明書をお持ちの方、もしくはこちらの現像機の使用方法をご存じの方、是非情報をお寄せいただけませんでしょうか?
自家現像のこと?能書き?
あたくしは自家現像の経験はなく、知ってるのは能書きだけでございます。このライリー3S型は、家庭内の規模で8mmフィルムの現像ができるように開発されたもので、国産の8mm現像機としては、湯たんぽのようなカタチをした「ゲンゾレックス」インスタゲンなどもありました。ゲンゾレックスインスタゲンは自家用というよりも、離島などフィルム現像の便の悪いところや、ニュース取材映像の即時現像など、業務用をも意識して開発されたようです。

※ゲンゾレックスは、輸入販売元の日経産業がインスタゲン現像器にセット販売していた現像液キットの名称でした。

ライリー商会製のこれはインスタゲンよりもはるかに立派で構造も複雑です。ぱっと見る限りでは、実際にラボで使われている現像機(というか、装置ですが)の超小型版みたいな構造に思えます。
これとは全く異なりますが、海外のショップでは米国製やロシア製の新品の現像機が売られています。自家現像はいろいろな薬液を使う難しい作業であり、なかなか敷居が高そうです。しかし、日本国内でも自家現像による作品制作をしている方は何人もおられます。それでも自家現像にトライする理由が作家さんひとりひとりにあるのでしょう。
あたくしは自家現像をしませんが、思いのままに現像テクニックを使って絵柄をコントロールすることができる、という点と作品完成までの時間が短縮できる、という点に魅力を感じます。何本か自家現像の絵柄を見たことがありますが、意図的にゆがめられたものにはかなりびっくりさせられます。現像処理の画面エフェクトは、ノンリニア編集ソフトのプラグインでも何種類もありますが、やはりそれだけの魅力があるものなのだ、ということでございましょう。当ブログでは、フィルムをあくまで撮影素材と考えてビデオ完パケする制作過程や、またはフィルム素材とビデオ素材のなじませも追っかけたいと思っておりますので・・・おっとこれまた実現が遠そうな宣言ですが。
閑話休題。自家現像のコストはラボに頼むのに比べてさほど利点がないそうですが、エクタクローム64Tの高い現像料を考えると、なまじE-6処理などというありふれた処方である事も手伝って、自分で現像しちゃうか、などと頭をよぎったりします。
しかし、自家現像は前述のように作業が難しいだけではなく、薬液処理を業者に頼むなどのきちんとした管理や準備ができて初めて行えること。現像機を買ってもいない人間ができるようなことではなさそうです。
というわけで、当方はへたれでございますが、なんとかしてこのライリーの現像機が使った結果が知りたいのでございます。当ブログをお読みの方、何かご存じでしたら是非ご一報くださいませ。
ブログには、「コメント」を寄せる事ができます。この書き込みの下にある「comment」をぽちっと押していただきますと、コメント書き込み用の枠が出て参りますので、ご活用いただけましたら幸いです。また、あたくし宛メールを、ブログの右端の下に「マディ折原あてのメール」をぽちっと押していただきますとメールのフォームが出てきますので、こちらから送ることができます。
むかしつかったことがあるよーん、てな具合の事でも結構ですので是非貴重な情報をお寄せいただきたく思います。
マディ折原
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2017年訂正

ZC1000のグリップを直そう

zc1000_before_solder.JPG
フジカZC1000は三脚に付けやすいようにグリップと本体が分解できるようになっていますが、何回も着脱を繰り返すと断線などの故障が起きやすい、という弱点も同時に持っています。
簡単な修理で直ることもあるので、一例を挙げてみます。
シャッターボタンを押しても動作しなくなった
あたくしのZC1000はひとさまからお借りしている物ですので、撮影の時はちょっと緊張します。そんなカメラなのですが、 どうもグリップのシャッターボタンを押しても動いたり動かなかったりという不具合が出るようになってきました。そしてついに、まったく動かなくなってしまいました。冷や汗。さてどうしよう。深刻な故障だとイヤだなあ、 と思いつつまずはグリップを分解点検してみることにしました。
まずはグリップ本体の分解
グリップに貼ってあるゴム板は全部引っぺがします。無理に引っ張ってのびたり切れたりしないように気を付けます。その辺の日曜大工店で売っているコニシのG17ボンドで接着されていますから、接着剤に気を遣うこともないです。

zc1000_grip.JPG
グリップ側面と、上面それぞれにネジがあります。これをはずすと分解できます。
シャッターボタンを半押しにすると露出計が動き、ぐっと押し込むとモーターが回り始める構造は、なんということもなく、接点が二つ用意されているだけなのですね。
 
そして、肝心のシャッター不良をたぐると、半田のクラック(crack:裂け目・割れ目)が起きて、リード線が一カ所はずれてました。これじゃ動きませんね。(白いリード線がはずれてます) 
zc1000_after_solder.JPG
さくっとハンダを盛り直して接合。隣のリード線もクラックが起きそうだったのでついでにハンダの盛り直しをしておきました。
しかし、シャッターは動きません。
コネクタを調べる
あと考えられるのは、本体とつなぐDINの8ピンコネクタ。ストレスがかかりやすいこの場所のトラブルは多く、他のZC1000で何度も経験しています。 
ZC1000_jack.JPG
案の定、シールド線を撚ったものが、接点からはずれていました。
他のリード線も密集している場所なので、ショートさせないように注意しながらハンダ付けをします。本体につなぐと軽快に動き始めました。やれやれ。あとは順番通りに組み直すだけです。 
 
カメラの修理について
カメラが動かなくなる原因は、このような「接触不良」が多いです。電池ボックスの端子が錆びていたりするだけで動かないのです。こんなのは簡単ですから、ちょちょいで直してもいいと思います。
しかしカメラ本体を分解する修理は、よけいにぶっ壊してしまう可能性もあるので、無計画にトライするのは避けた方がいいと思います。この修理はZC1000のグリップだけですから、比較的危険度が低かったですが、何台かだめにしたことがあります。また、 はんだごてなど危険な道具を使うことが前提ですので、十分に気を付けてトライしてみてください。
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シングル8規格のフィルム感度と設定について

スーパー8では感度設定の問題がいろいろとあったりしますが、シングル8では どうなのでしょうか? そもそもフィルムの種類が少ないから問題ない?
なにかに役立つかも知れませんからまとめておきます。

シングル8規格のフィルム感度
シングル8規格ではASA感度設定を15段階用意してあります。

ASA16/20/25/32/40/50/64/80/100/125/160/200/250/320/400

なんと細かいことに、1/3段ずつの刻みになっています。
ですが、シングル8で実際に発売されたフィルム感度はカラー・モノクロ取り混ぜて、

ASA25
ASA50
ASA200

この3種類だけです。( デュープ用フィルムなど業務用は除いてあります)
現存しているのはASA25と200の2種類のみです。

ともあれこの細かい設定値が、スーパー8と同様に カートリッジに刻まれているのです。

フィルムの感度設定は全3カ所もある
 シングル8カートリッジの規格上の感度設定箇所は カートリッジのウラ面に2カ所、前面に1カ所の合計3カ所もあります。

まずはウラをごらんください。

左からASA25(フジクロームR25アフレコ)、ASA50(ネオパンR50)、ASA200(フジクロームRT200N)です。ASA50のフィルムは現在発売されていません。
○を書いてあるところが、感度設定部です。

ひとつはカートリッジ裏面上部の円弧状の溝。
もうひとつは送り出し口近くのまっすぐな溝。
円弧が長い方が感度が高くなります。規格上は円弧の長さではなくて フィルムの送り出し軸を中心にした、角度の大小で決定されます。4度ごとに1/3段ずつ増減する設定です。

 まっすぐな溝は溝の下端から、フィルム送り出し口までの長さで感度設定をします。

カートリッジ前面から見てみましょう。

 同じく左からASA25、50、200です。
でっぱりがあります。このでっぱりと、マガジンの裏側表面からの距離の大小によって感度が設定されます。 こちらはウラ側からの距離が大きいほど感度が低いのです。
0.75mmで1/3段づつ増減します。たとえば、ASA25とASA50の差は、絞り計算で1段(=1/3×3)ですから0.75mm×3=2.25mm。2.25mmほど位置がずれていることになります。

カメラ側の設定について?円弧型ノッチを読み取るカメラ
 カメラ側を見てみましょう。
カートリッジには3カ所も感度設定が用意されていますが、円弧型ノッチを読み取るタイプが圧倒的に多いです。


キヤノン518SV
対応する感度は、ASA25,50,100,200。


コニカ3-TL


コニカ6-TL

 規格のASA10?400すべてに対応するコニカ3-TL、6-TLなどは、円弧状切り欠きに連動するレバーの移動距離がものすごく長くなってます。

 円弧で設定するタイプは後期のものになると移動式のレバーではなくてボタン型になります。


写真はフジカP500サウンド。

カートリッジ前面のでっぱりを読み取るタイプのカメラ

 でっぱりで感度を設定するカメラには、キヤノン518やフジカAX100、C100、ZX250、エルモ8S-60、8S-40T、8S-600、8S-800ほかがあります。


エルモ8S-60。赤いポッチが感度感知用レバーです。


フジカAX100。


フジカC100。ASA25と50のみ対応。


エルモ8S-600。

 手元の資料では、ウラ面フィルム送り出し部そばの溝を 読み取るタイプの物は見あたりませんでした。

シングル8感度設定のまとめと活用法
 スーパー8に比べて、フィルムの感度の種類が少ないので、ほとんどすべてのカメラにおいて、富士写真フイルムがリリースしているシングル8フィルムであるR25NとRT200Nをきちんと使うことができます。しかし、たった一機種、RT200Nで問題が起きるカメラがあります。その、あきらかに問題が出るカメラは、

  フジカC100。

 このカメラはASA25と50の設定しか持たされてないので、フジクロームRT200NをASA50と認知してしまい、2段も露出オーバーとなってしまうのです。コスト削減のためと言われていますが、よくわかりません。
 本機種リリース当時はまだASA200のカラーフィルムはリリースされていないにしても、モノクロのフジネオパンR200は販売されておりましたので、ユーザーも誤用してしまったのではないかと思うのですがね。
 一応、高感度フィルム対策として、カメラ内部にも「高感度フィルムネオパンR200で日中撮影するばあいは専用のND4フィルターをご利用ください」とあります。

 シングル8カメラではC100を除いて、現行のフィルムで問題がでるものはないのです。年代順に一応検証してみると、シングル8誕生当初にリリースされた機種は、シングル8規格通りのぞろっとASA10?400に渡る感度設定全部を持っているものがあるので、初期のカメラだから高感度フィルムに対応していない、という一部スーパー8カメラに見られるようなことはありません。

 それから数年後のフジカZ600などがリリースされる段階では、レバー式の感度設定機構を持っていますがASA25、50、100、200、400だけとなり、中間の設定は飛ばされました。これからもわかるように、 わりと早い時期に感度設定は整理されているのです。しかしやはり現行フィルムを使う上では問題はありません。

 その後はさらに簡素化されて、富士写真フィルム製のシングル8カメラでは感度設定がボタンになっているものが多くなります。ただ、最終機種のフジカP400サウンドオートフォーカス(1981年)でさえも、ASA25、50、200の設定は装備されていましたので、やはりR25NやRT200Nを使えないカメラはほとんどない、という事になります。

 しかし、富士写真フイルム以外で、一部ショップが独自にスチル用フィルムを加工してシングル8カートリッジに詰めて売っているフィルムなどでは事情が異なります。
 最近、富士写真フイルムのスチル用リバーサルフィルム「ベルビア(ASA50 デイライトタイプ)」を裁断鑽孔して8mmに仕上げてシングル8カートリッジに詰めた商品が出ておりますが、「カートリッジ全面のでっぱりで感度設定するタイプのカメラ」では、感度設定がきちんとできません。
 というのは、もともとASA25仕様のカートリッジを使っていて、円弧部分しかASA50設定に刻み直されていないからです。前面のポッチはASA25設定のままになっているので、ポッチを読み取るカメラではASA25と読み取ってしまい、1段ほど露出オーバーになるはずです。実際には、ベルビアの実効感度はやや低いので1段まるまるオーバーにはなりませんが、それにしても、です。前面のポッチの位置は、ASA25とASA50では2.25mmほどずれているので、この部分をなんとか補正してあげれば、上記のカメラでも使えないことはないと思うのですが、実験しておりませんので明言は避けておきます。

 また、すべてのカメラに共通していえることは、露出がきちんと計測されているかどうかを確認することを最優先にしなくてはいけない、という事です。保管状況や使用頻度の差こそあれ、一様に中古品です。その中には正しい露出値を指さなくなったカメラもあります。
 補正だの調整だのは、すべて現行できちんと撮影できるかどうか、それが確かめられてから考える事です。ましてや入手したばっかりのカメラでいきなり制作の現場に臨むのはあまりに無謀です。たとえば、劇映画の場合は、カメラの不良でもういっぺんスタッフキャストを全部集め直すという大変な無駄を生み、労力を消費してしまいます。そんな事にならないように、まずは1本テストフィルムを撮りましょう。テストフィルムをけちってはいけません。
 テストに問題があれば、修理や改造、カートリッジの感度設定をうまく利用して露出補正をしてみたりする、と言う段取りで臨むのが肝要だと思います。

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協力:オオノ隊員
参考資料:「シングル-8読本」富士写真フイルム宣伝部 シングル-8グループ刊

8ミリに最適な水銀電池の代用品を探せ

8mmカメラには、内蔵露出計を動かすために水銀電池が必要な機種があります。

しかし、1995年に日本国内での水銀電池の製造が終了しました。
となると露出がとれなくなる!露出がとれなきゃ撮影なんかできません。さてどうしよう!大丈夫、方法はあります。
というわけで今回のお題は「露出計に水銀電池を使う8mmカメラをどうやって使うか?」 これでございます。

水銀電池が必要なカメラ一例

シングル8&スーパー8カメラで使っている水銀電池はH-DかH-2Dがほとんどです。
思いつくまま、使用電池別に何機種か列記しておきます。

●H-D(MR9)系電池(1.3-1.35V)使用カメラ

 

(H-D:ナショナルM-ID、東芝TH-MC、マロリーPX-13、マロリーRM625R、エバレディE625N、ゼネラルNo.625などは互換電池)

フジカAX100 C100
キヤノンオートズーム814,ズーム518、ズーム318、1218、518シングルなど
ニコン スーパーズーム8X、R8
エルモ8S-40、8S-60、104、106など

海外機はきりがないのでNIZOだけ書いておきます。
NIZO S48、S36、S48-2、S80、S55、S56、 480、560、800、481、561、801、481マクロ、561マクロ、801マクロ

 

●H-2D系電池(2.6-2.7V)使用カメラ

H-2D水銀電池
(H-2D:東芝TH-2MC、ナショナル2MD、マロリーTR-112Rなどが互換電池)

フジカP1、P100(105)、P300、ニューP300、C100、Z1、Z2、Z400
コニカ6-TLシングル(スーパー版は不要)

●H-3D系電池(17.0×21.5mm 3.9V-4.05V)使用カメラ
(H-3D:マロリーTR-113R、PX-25、RPX25、EPX25などと互換)

エルモC-200、C-300など

 

何が問題か?

第一に、同じ形の電池が国内で製造されていないこと。
第二に、H-Dの1.35V、H-2Dの2.6V、H-3Dの4.05Vという電圧の電池が国内で製造されていないこと。

となると、きちんと撮影するための方策は、
1.同じ形の電池を探す、または同じ形にしてしまう。
2.電圧の違いをどうにかする。

の2点に絞られます。

 

ありふれたボタン電池・LR44を使ってみる

もっとも身近な方法は、コンビニでも売っているアルカリ電池LR44(またはLR43)、カメラ店などで売っている酸化銀電池SR44(またはSR43)を使うことです。

SR43酸化銀電池
これは1.5V(1.55V)の電圧のボタン型電池で、H-Dよりも小さいので実験としてアルミ箔を巻いて大きくしてみました。
ボタン電池は裏表でプラス・マイナスの極性をもってますから、セロテープで絶縁ながら慎重にアルミ箔を巻きます。
後述しますが電圧が違う点を除けば、これで一応使うことが出来ます。

さらに発展して、LR44を二個使ってH-2Dの大きさに合わせた電池をこしらえてみました。(注1)

実際に、H-2Dという電池は、H-Dを直列につないでいるだけの電池でして、外側の金属板をむくとH-Dが二つ転がり出て来ます。 先ほどのセロテープ&アルミホイル技でH-2Dの高さに合わせます。なんとも不格好ですがこれでOK。直列につないでますのでおよそ3Vの電圧が出ています。H-2Dの2.6Vより1割強オーバーしてます。


左がH-D水銀電池。右がLR44アルカリ電池です。


LR44を二個直列につなげてセロテープで巻いてみました。右側は高さあわせに使った銀紙です。

全部セットするとこんな感じです。ちょうどH-2Dと同じ大きさ。
くれぐれも、電池の裏表でショートしないように注意。

 

電圧違えば、露出値が違う!

水銀電池を使うカメラは、電池の電圧によって露出値が変わってしまうそうです。さっそくアルミ箔で巻き巻きしたLR44をコニカ6-TLで実験してみます。あいにくH-2Dがないので、元気なH-Dを2つ直列につないで実験してみました。

結果は、LR44電池2個セットの方が、H-D2個セットより1絞りほど大きな値を指しました。現像後の映像を見るとやはり露出不足になっております。どうやら電圧オーバー分だけ適正露出よりも絞り込んでしまっているようです。これではちょっと困ります。(注2)

 

電池アダプターの使用

そんな電圧問題を解決するために、関東カメラサービスから便利な電池アダプターが販売されております。これはH-D型の抜け殻にLR43(44)電池をはめ込んで使うもの。電圧を下げる回路が入っているタイプを使うと露出調整の面倒がなくなります(注3)

MR-9アダプタ

また、H-2D電池の2.6V(2.7V)のアダプターも販売されております。

こちらは電圧変換用の回路が入っていないので、3Vぐらいになってしまいます。

H-3D用のアダプターは販売されていません。これは、H-Dを直列につないだだけのものですので、セロテープ&アルミホイル技でこしらえちゃいます。電圧は4.5V近くになるのでやはり露出値に誤差が出て来るはずですが、試しておりませんのでもしご存じの方がおられたらご報告頂けると幸いです。

ドイツ・VARTA社の電池を使う

先ほど「日本では」H-Dと同じ形の電池が作られていないと書きましたが、ドイツでは互換形状の電池としてこのようなものが製造されています。 (写真)

ドイツ・VARTA社 V625U(LR9)電池 ※製造販売終了!
中身はLR44などと同じくアルカリ電池で、電圧は1.5V。H-Dより一割オーバーしておりますが、形はジャスト。封を開けてカメラにつっこむだけでフィットします。100円程度とお手軽です。安い上にアルミ箔を巻く必要もないので、この電池を使うのが一番手っ取り早くてお勧めです。ウソのH-2DやH-3Dをこしらえるのもこちらの方が楽です。

※2005年追記 2005年夏現在、新宿ヨドバシカメラの電池はファルタ・マイクロバッテリー社の「powerone」レーベルのものになっています。型番がp625u。v625uとの違いは突き詰めてません。


ファルタ・マイクロバッテリー社日本支社
powerone

※製造販売終了!

※2008年追記 2008年6月で、パワーワンブランドでのv625u電池の販売は終了しました。 今後は、共栄産業というカメラ修理業者さんが、ファルタ社の電池の代理店をするそうです。 リパッケージ版の販売は2008年10月からスタートとの事。

※2009年追記

DURACELLの625Aという電池は、これと同様の品です。日本からは入手困難ですが、ドイツでは販売しています。

 

duracell625A.png

Duracell 625A

 

空気亜鉛電池を使う

しかし、これだけ技術が発達している世の中で、なんで同じ形の電池で電圧が同じものが作れないものか?21世紀の世の中にそんなはずはないだろ!と思って探しますと、こんなものがありました。

アメリカ・Wein Products社は、H-Dの同型互換電池・MRB625を製造販売しています。

アメリカ・Wein Products社 MRB625空気亜鉛電池(1.35V)

これは前述のドイツ・VARTA社のV625Uとは異なり、1.35Vの出力を持った空気亜鉛電池です。空気に触れると発電を始める変わった電池で、使わないときはカメラからはずして添付のシールを貼って保存します。シールをしておけば長持ちするのです。日本にもクラシックカメラ店などで輸入・販売されており、2004年1月現在でも入手可能でした。お店により値段の開きがあるようですが、当方は1個580円で購入することができました。

露出調整の必要もなく、そのまま使えるのでずいぶん楽になります。

※2008年追記:
ニコンR8では使えません。なぜなら、電池を直列に二個並べるので、空気穴がふさがってしまうからです。
また、形状が微妙にH-D(MR9)と違うので、うまく接点に触れてくれないところもあります。

補聴器用の空気亜鉛電池PR44を使う

1.4Vの空気亜鉛電池は国内メーカーで製造販売されております。おもにポケットベルや補聴器用として売られているもので、比較的入手は簡単です。H-Dと同型のものはありませんが、SR44(またはLR44)と同じサイズのものはあります。こちらは6つぐらいセットになって800-1000円ぐらいと非常に安価。

 

pr44.jpg

 

PR44は、その型番の通りにLR44やSR44と同じサイズ。空気穴をふさがないように、同様に高さと胴回りを調整してあげれば、使えます。MRB625と同じように、2つ直列使用はNG。

 

追記:ホントに電圧調整は必要なの?

本記事を掲載してから、「電池電圧1.35Vの水銀電池」と「電池電圧1.5Vのアルカリ電池」は、その特性の違いから実使用時にはほぼ同値になるので電圧調整は不要ないしはあまり気にしなくていいのでは、とご指摘をいただきました。

当方が実験したのは手持ちのコニカ6-TLシングルと、ニコンR8の2機種ですが、6-TLではデッドストック水銀電池と空気亜鉛電池MRB625がほぼ同じ絞り値を指し、アルカリ電池LR44とV625Uを使った際は水銀電池の値からおよそ1絞りほど絞った数値を指しておりました。(ニコンR8はMRB625がうまく使えないので比較をしておりません)

となるといただいたご指摘と真逆の結果なのですが、これがなぜなのかはよくわかりません。なにか別のファクターが関わってきているのではないかと思っております。

先日フジカZC1000を修理依頼したところ、半絞りぐらいアンダーになってますけど直します?と修理途中で尋ねられました。20年落ち30年落ちの中古品ですから、素人考えですけど露出やらなにやら、狂ってくることがあってもおかしくないと思います。

一番大事なことは、カメラの露出計がいかれてないかまず調べること!

老朽化の度合いや箇所の違いにより、6-TLすべてが同じ結果を出すかどうかもわかりません。それよりも、本ページで紹介しております代替電池を使用してテスト撮影を行った上での結果を見て、お持ちのカメラにあった電池を選ぶなり、撮影時に手動で補正するなりと方策を選択するのが一番正しいと思います。(2004.8月、2006年4月マディ追記)

 

——-注釈———-

(注1) LR44(1.5V)やVARTA社V625Uなどのアルカリ電池は、電池容量の残量が減少するにつれ電圧低下する性質を持ってます。一方酸化銀電池SR44(1.55V)は、使い切りまで電圧がほぼ一定しています。

しろうと考えでは露出計の代用電池にはSR44(43)の方が適しているといえそうです。

(注2)  この1絞りの差はあたくしがコニカ6-TLを使う上で、まいったなあと感じただけのことでございます。

同様に1.5V電池を使っている方に伺うと、 「露出オーバー気味のカメラだったから好都合」とか、「マニュアル撮影だから、とりあえず針が動けばOK」とか、プラス思考のお声もちらほら聞こえます。つまり、機材の状態や使い方によってはこの露出の違いが問題になるとは限らないのです。

また、ニコンR8も同様に1絞りほど絞りすぎになっておりましたが、露出補正機能が付いてますのでなんの問題もありません。

(注3)  35mmスチルカメラには、H-Dなどの水銀電池をメーターに使った機種がいっぱいあります。中には大電流を要求するタイプのカメラもあり、それらの機種では電圧変換型タイプのアダプターは不具合を起こすことがあるとメーカーの注意書きにありました。  8mmカメラで、そのような不具合を起こす機種があるかどうかはよくわかりません。

(注4)  MBR625電池は小さいボタン電池に丸い輪っかをかぶせてある、土星のような形状をしています。横から見るとずんどうなH-D電池とはまったく形が違います。 この形の違いのためでしょうか、ニコンR8では使えませんでした。

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