エルモフィルマチックサウンド パルス同調

前回の富士写真フイルム社の「フジカパルスシンクシステム」に続いて、エルモ社の「エルモフィルマチックサウンド」方式のご紹介を、オオノ隊員さんにいただきました。エルモが日本でもっとも最初にパルス同調システムを世に出したのですから、こちらから先に紹介すべきでしたね。
写真は当方所有のDR-1。

DR-1

エルモGPデラックスは昭和44年(1969年)に発売になった日本初のパルス式映写機です。
テープレコーダーの音声トラックとは別に、パルストラックを設け、ここに映写機を制御する信号(パルス)を録音します。
この信号によって、テープレコーダーの速度に、映写機が追従して同調します。

パルスはフィルム1こまに対し1パルスで、ちょうど、テープに目に見えないパーフォレーションをあけるようなものです。
テープレコーダーの速度が速くなれば映写機の速度も上がり、テープレコーダーの速度が遅くなれば、映写機の速度も遅くなって、両者が同調するのです。

タイムコードによる同期と違って、スタートがずれれば、そのままずっとずれてしまいますし、映写中に何らかのトラブル、一瞬画像が流れたような場合、そこからずれてしまいます。

しかし、以前は、放送用のフィルムでも、シネテープによる同期走行で放送されていたことを思えば、(パルス式と同様の欠点がある)充分実用的な方式です。

ではエルモGPデラックスでパルス同調をする方法です。

別売のパルス同調用のアクセサリーが必要になります。

シンクロサウンドA-1

筒上の機械で、基本的にはモノラルのオープンテープレコーダーに取り付けて使用します。
ハーフトラックの磁気ヘッドを備えており、テープの走行経路の途中に取り付けます。(ユニバーサルスタンドを使用する)
映写機とはコード1本で接続完了です。

これにより、モノラルテープレコーダーが、2トラックテープレコーダーとして使用できることになります。
テープレコーダーのヘッドで音声の録音再生を行い、シンクロサウンドA-1のヘッドで、パルスの録音再生を行うのです。
したがって、テープは片道走行となり、往復使用はできなくなります。

まず、映写機を走行させて、SA-1でテープにパルスを録音します。
後はそのパルスを再生して、映写機をコントロールしながら、音声の録音再生を行います。
パルスを録音するときは、映写機のスピードコントロールノブを定位置(18こま毎秒)に合わせておきます。
18こまから前後に相当ずれても、そのまま同調しますが24こままでは同調しないようです。

フィルム1こまに対し、1パルスで制御していますので、画面と音声の同調は完全です。

シンクロサウンドSA-1

上記A-1の改良型で、磁気ヘッドが、4トラックオープンテープレコーダーの第4トラックの位置用に設けられたものです。したがって、モノラルオープンテープレコーダーにも使用できます。

4トラック2チャンネルのオープンデッキに取り付ければ、音声をステレオ録音再生することが可能になりました。
4トラック4チャンネルのオープンデッキに取り付ければ、音声用には3チャンネルが使用できるようになります。

フィルマチックサウンドSR-1

専用のカセットテープレコーダーで、コード1本で映写機と接続するだけで、パルス同調が可能となります。
2トラックですが、1トラックはパルスに利用するため、音声はモノラルになります。 シンクロナイザーR?1を併用すれば,フィルマチックサウンドSR-1が発売になった以降に製造されたエルモST1200後期型及びST1200D、ST1200HD磁気録音映写機と同調させることが出来ます。

フィルマチックサウンドDR-1

同じく専用のカセットテープレコーダーです。同調映写用としてももちろん使用できますが、主な用途は同時録音用で小型軽量にできています。
シンクロナイザーR-1は使用できませんので、SR-1のようにエルモST1200系の磁気録音映写機と同調させることは出来ません。

シンクロサウンドD-1

オープンテープレコーダーに取り付けて使用します。
この機械は磁気ヘッドを備えていません。回転ドラムを備えており、この部分にテープを通します。
テープレコーダーのテープが走行すると、ドラムが回転し、それとともにパルスが発生します。テープが19cmあるいは9.5cm進む毎に18パルスを発生するようになっています。テープ速度はスイッチで切り替えます。

テープにパルスを録音しないので、テープがすべて音声のために使用できるという利点があります。
つまり、4トラック4チャンネルのテープデッキを使用すれば、4チャンネルでの音声の録音再生が可能になるのです。

その反面、テープ走行によるドラムの回転でパルスを発生させているため、テープのスリップや、伸縮等の変化で、同調に誤差が出る可能性があります。

またD-1は映写機との接続ジャックが2つ設けられており、一度に2台の映写機を同時に同調できます。

また、ミニジャックのパルス入出力端子も設けられています。

これを利用すれば、テープレコーダーの任意のトラックをパルス録音再生用として利用できます。
カセットMTRも利用できるわけです。

パルスジェネレーターPG-1

電源同期の18こま毎秒のパルスを発生し、映写機を電源同期させることができます。50Hz用と60Hz用があります。内部を開けて半田付けができれば、周波数変換も可能です。

D-1と同様に、2台の映写機をコントロールでき、パルス録音再生用のミニジャックも備えています。

以上がエルモGPデラックスで利用できる、パルス関係機材です。

エルモの同調機材は、どれでも、映写機とはコード一本の接続で済み、また、1つの機材で目的が実行できるのが特長です。

なお、現在は安価なマルチトラックレコーダーが多数、販売されているので、D-1かPG-1のミニジャックを利用してパルスを録音する方法が最も合理的だと思われます。

また、GPデラックスのほか、GPハイデラックス、SP-A、SPデラックス、SPハイデラックス、GS1200シリーズでも上記アクセサリーが使用可能です。

8ミリ発展普及委員会会長のオオノ隊員
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