スーパー8フィルムに磁気テープを貼ってアフレコするその1

録音

自宅でスーパー8フィルムをアフレコ仕様に加工できる機材は何種類かありましたが、その中でも日本で一番流通してた「エルモマグネチックストライパー8S8」という機材を実際に使ってみる体験レポートをまとめてみました。

●ストライパー 1台

 今回使う「エルマグネチックストライパー8S8」は元々は西ドイツの”Juwel Mini 8S8“のOEM製品です。

オークションなどで入手した際には、以下の点をチェックしてみて下さい。フィルムを掛けて、ちゃんと走行するか?(最後まで走行しなければベルト緩みの可能性あり)ホコリがついてないか?磁気粉がこびりついていないか?リールを止める止め具がなくなっていないか?接着剤のノズルがつまっていないか?(接着剤を入れれば詰まりは溶ける)安定して走行するか? 

●接着剤 1本

wittnerから買えます。強力な溶剤でカラダに毒です。指に付いたり目に入ったりしないように。また、蒸気をずっと吸い続けるのも体に悪いので換気に気をつけてください。 

●磁気テープ1本


このオレンジ色の糸巻き状のリールが純正品です。これは現在生産されていません。

デッドストックは、テープの巻き癖や経年劣化による歪みが生じている可能性が大です。

そして歪みが出てたらそのテープは使えません。
ストライプ中に切れる、歪んで貼り付けられたために後ではがれるなど成功しません。

よじれてしまっています。


これは歪んでしまったテープの例。

正しく平面が出ています。


こちらは正常な磁気テープ。

別機種のストライパーに使われる細いリールに巻かれているタイプのものは現在でも生産中です。

軸の径が違う上に大きさもまったく違うので、当該ストライパーには付けられません。なので、磁気テープをオレンジ色のリールに巻き返せば使えます。(もう少しうまい手がないかな…)

●注射器/スポイト 1セット

 接着剤をストライパーの接着剤タンクに注入するために使います。液量が明確なので注射器が使いやすいです。 

●セロテープこれ、実はこの作業の重要な役割を持ってます。はさみも必須よ。 

●巻き取り用のリール 1つ  

●白リーダーフィルム 1.5m×2本

貼り付けるフィルムの先頭と末尾にそれぞれ1.5メートル分ほど貼り付けます。これすごく大事。
シングル-8用はダメですよ。 

●貼り付ける対象のフィルム

エルモストライパーだと、400ft以上は掛けられないです。 

●テスト用フィルム

イッパツではまず成功しません。NGフィルムを一本用意して作業に慣れてね。

【準備とチェック】

●ストライパーにフィルムを掛けてみて、後までちゃんと巻き取れるかどうかをチェック。

巻き取れない場合は、たぶん中のモーターの回転を伝えるベルトが劣化してるので、交換します。

ここが接着液を塗るところ。筒状になってるところは空洞になってて、手前の黒い丸穴に注射器を挿して接着剤を入れます。約4ccが具合がいいようです。

縦長のねずみ色の部分は金属製で、溝になってます。ここから毛細管現象で接着液が吸い上げられて、磁気テープに塗られるというしかけです。赤いのは前の持ち主が付けた汚れですね。

さて、いよいよ準備です。実験に使ったのは20年前に撮影したNGフィルム。

必ず、フィルムの頭とお尻に、1.5mぐらいの白リーダーフィルムを貼って下さい。お尻に貼るのを忘れますが、絶対に貼って下さい!

あと、写真は当時のイマジカのサービスリールですが、こう言うがっちりとフィルムのお尻を固定するタイプはホントはダメで、映写最後にフィルムがリールからスムーズに外れるリールがいいです。そうしないと最後までキレイに貼れません。

フィルムは、パーフォレーションを本体側に向けて取り付けます。プラスチック製のリール固定用アダプターを紛失した場合は、スーパー8フィルムのリールは固定できません。

これがリールアダプター。これがないとリールが付けられません。また、湾曲してると固定できません。

巻き取り側のリールも取り付けます。上のGEPE社の120mリールは使えませんでした。リールアダプターが歪んでいてポッチがリールの溝にきっちりはまらず、ネジで固定できないのです。
で、取り替えてチェリーのリールにしました。こちらだと固定できました。合うリールはいっぱいあるでしょう。

磁気テープのスプールを取り付けます。テープが右下から出てくる向きに取り付けます。

送り出しリール、巻き取りリール、磁気テープスプールを取り付けるとこんな具合。

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