調布8ミリシネ倶楽部の不定期企画、現像会におじゃま。
月末ですが猛暑。

少し遅れていくと、すでに大勢の方が現像チャレンジ中。

ワタシは春に続いて、とっくの昔に期限切れのカラーフィルムの現像にチャレンジ。
前回と違うのは、前回がフジクロームR25だったのですが、今回はさくらクローム160タイプAとエクタクローム160タイプAなこと。
現像お助け人の373さん曰く、
「その2本は現像が難しいですよー」
なにやら、色がまともに出ないというか、色が抜けたようになるとのこと。
色が抜けたようって、どういう状況だろう?
まあ、やってみるしかないでしょう。
なぜなら、逸般の誤家庭によくある話ですがワタシの汚部屋にたくさんこれらのフィルムがあるからなのです。
もしこれが現像ができないなら、これらはすべてゴミになってしまいます。
あと、ついでに今回はずーーーーっと以前に作った炭酸ナトリウムを持ち込みました。
重曹=炭酸水素ナトリウムをフライパンで炒ると水素が抜けて炭酸ナトリウムができますが、
ぐっとアルカリ性が上がって毒性高まります。
これを、レムジェット…映画用フィルムのバックコートを溶かすのに使おうという魂胆です。
思えば、これがすでに間違いの始まりだったんだな…と。
さくらクローム160タイプAもエクタクローム160タイプAもそれぞれ、コダックのE-6処方に近しいのですが、実はちょっと違う現像処方だったとのこと。
ですが、今回はE-6準拠で行きました。
ホストのアベさんが用意してくれたのは、イルフォードのE-6キット。

これってなかなかの良きコストパフォーマンスで、しかもテテナールのE-6キットよりも期限切れフィルムの現像結果が良いので最近うれしい。
ただし、結構本来のE-6に近いので、6液処理なので現像時間と手間がぐっとあがる。テテナールは3液処理ですから…。
コダックは純正のレムジェット除去処方を公開してます。どれもこれも入手が容易なお薬ばかりですが、水酸化ナトリウムがちょっと必要な処方で臆病なワタシはどうも苦手で。
なのでもっとお手軽版ないかなーと思ってredditを読んでたら、炭酸xxxをスプーン大匙3杯を1リットルのお湯に混ぜればいいよーって書いてあったのを斜め読みして、これだーとばかりに持ち込んだということです。
なぜか日本で自家現像する方は35㎜フィルム4本用=大体900mlぐらいのステンレスタンクを使いますが、これって8㎜フィルムをぐっちゃぐちゃにしてタンクに詰め込むからできるので、その後にドライウェルをなぜか使うのよね。
ドライウェルである程度レムジェットがはがれるから不思議ですが、たぶんフィルムが密着しないようにとフィルムを濡らしておくことを期待してるのかなあと。最初にこの処方作ったの誰なんだろうと。
水滴防止剤、水切り剤って富士フイルムではドライウェルですけどコダックの水滴防止剤はフォトフロってやつなのですが、どっちにしたって現像の最後に使うものよね。
とか考えながら、レムジェットリムーバー液を作成。なんか白く濁ってるな。
さてこれをどばばばと現像タンクに入れてシェイク&静止&シェイク…
おおおお真っ黒な何かが出てくる。
そして、なんかふえるわかめちゃんの切れ端みたいなのも出てくる…ふろがまジャバを使った時みたいなの…
これ、レムジェットが溶けだしてるのは間違いないだろうけど、裏側の乳剤もはがれちゃってるんじゃないのか…?といやな予感が。
あとは、イルフォカラーの処方に従って処置。
嫌な予感が的中…
きれいなエメラルドグリーンのフィルム…スケスケじゃないか!

なんかうっすら写ってはいますけどね…
気を取り直して、次はさくらクローム160タイプAにチャレンジ。
タイプAってタングステンフィルムのことね。スーパー8ってそもそもタングステンフィルムばっかりなのになんでわざわざ?というとですね、タイプGってフィルムが出てきたからです。これ説明すると長くなるのでまた今度にしますが、区別するためにわざわざタイプGって補足してますワタシ。※さくらクロームにはタイプGフィルムはなかったっす
https://research.konicaminolta.com/jp/pdf/technology_report/1992/pdf/2.pdf
さくらクロームは、小西六写真工業株式会社(のちにコニカ株式会社、現在はコニカミノルタ株式会社)が1980年代アタマまでリリースしていたフィルム。
ということは、45年ぐらい前に期限切れになってるフィルムなわけです。
さーてどうなるか…
がっかり。
エクタクローム160タイプAよりは像が見えますが、基本「エメラルドの伝説」状態。

何が悪いんでしょうね?

皆さん、いい感じに現像できてるわけですよほら。なんでワタシだけとほほほ。
そもそも資料の読み違いだよ
期限切れだから?いえ、そりゃもうわかりすぎるぐらいわかってるわけですが、何がどうなってエメラルドの伝説が生まれるのか。それが知りたい。
まず、自分で思い出したのは…
これですね。
redditを読み直したら「重曹を大匙三倍」って書いてある。
あちゃー。重曹=炭酸水素ナトリウムと炭酸ナトリウム≒洗濯ソーダではアルカリ強度が違いまっす。
古くなったフィルムの乳剤が、アルカリに耐えかねて溶けちゃったんじゃないかなと。
むむむ?現像液自体そもそもアルカリ性っすよね…ってことは???矛盾してないかと思ったりするわけです。
ここはもう、生兵法はけがのもと。
現像のマイスター人に聞いてみましょう。
後半へ続く。
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