ZC1000のグリップを直そう

修理


フジカZC1000は三脚に付けやすいようにグリップと本体が分解できるようになっていますが、何回も着脱を繰り返すと断線などの故障が起きやすい、という弱点も同時に持っています。
簡単な修理で直ることもあるので、一例を挙げてみます。

シャッターボタンを押しても動作しなくなった
あたくしのZC1000はひとさまからお借りしている物ですので、撮影の時はちょっと緊張します。そんなカメラなのですが、 どうもグリップのシャッターボタンを押しても動いたり動かなかったりという不具合が出るようになってきました。そしてついに、まったく動かなくなってしまいました。冷や汗。さてどうしよう。深刻な故障だとイヤだなあ、 と思いつつまずはグリップを分解点検してみることにしました。

まずはグリップ本体の分解
グリップに貼ってあるゴム板は全部引っぺがします。無理に引っ張ってのびたり切れたりしないように気を付けます。その辺の日曜大工店で売っているコニシのG17ボンドで接着されていますから、接着剤に気を遣うこともないです。

グリップ側面と、上面それぞれにネジがあります。これをはずすと分解できます。
シャッターボタンを半押しにすると露出計が動き、ぐっと押し込むとモーターが回り始める構造は、なんということもなく、接点が二つ用意されているだけなのですね。

そして、肝心のシャッター不良をたぐると、半田のクラック(crack:裂け目・割れ目)が起きて、リード線が一カ所はずれてました。これじゃ動きませんね。(白いリード線がはずれてます)

ZC1000はんだ付け

さくっとハンダを盛り直して接合。隣のリード線もクラックが起きそうだったのでついでにハンダの盛り直しをしておきました。
しかし、シャッターは動きません。


コネクタを調べる
あと考えられるのは、本体とつなぐDINの8ピンコネクタ。ストレスがかかりやすいこの場所のトラブルは多く、他のZC1000で何度も経験しています。

案の定、シールド線を撚ったものが、接点からはずれていました。
他のリード線も密集している場所なので、ショートさせないように注意しながらハンダ付けをします。本体につなぐと軽快に動き始めました。やれやれ。あとは順番通りに組み直すだけです。

カメラの修理についてカメラが動かなくなる原因は、このような「接触不良」が多いです。電池ボックスの端子が錆びていたりするだけで動かないのです。こんなのは簡単ですから、ちょちょいで直してもいいと思います。
しかしカメラ本体を分解する修理は、よけいにぶっ壊してしまう可能性もあるので、無計画にトライするのは避けた方がいいと思います。この修理はZC1000のグリップだけですから、比較的危険度が低かったですが、何台かだめにしたことがあります。また、 はんだごてなど危険な道具を使うことが前提ですので、十分に気を付けてトライしてみてください。


(C)2005 Muddy Orihara All Rights Reserved.

コメント

タイトルとURLをコピーしました