フィルム文化を存続させる会シンポジウムネタ
『世界はときどき美しい』は全編8mm撮影でめちゃくちゃ美しい!
この映画は、全編8mm撮影。
フィルム文化を存続させる会で、ちらっとさわりだけを上映したのですが・・・
いやー、びっくり。
シンポジウムに来られていた撮影監督の芦澤明子さんの言葉に依れば、、
御法川監督の企画にこれは8mmで撮った方がいいと勧めたのはご自身だったそうです。
フィルムは、フジクロームR25Nから、エクタクローム64T(現場ではエクタクローム、とかいわれてませんでしたので、VNFの可能性もあります)、モノクロフィルム、光量の足りないシチュエーションではVISION2を、と言うことで7種類の8mmフィルムをシチュエーションに応じて使用している、とのこと。全部で7種類のフィルムが同居する劇場用映画!前代未聞ですよ。
見せていただいたのは、ほんのちょっと。青々とした植物の葉っぱをとらえた数ショット。
「これが富士の緑なんです。コダック(エクタクローム)では、また違います」と、芦澤さんの言葉。
これはフジクロームR25だとよ言われて、ひっくり返るような色の鮮烈さ。そして「手に取ると壊れそうな美しさを表現するために使った」と言われたその画全体が持つ質感が目の玉に訴えてくるもの。
撮影後にもちろん加工はしているわけですが、逆に言えば加工に耐えるわけです。フィルムで撮影されたものをデジタルで加工した結果、両者のいいとこ取りになっている。よく言われる言い方で言えば、1+1が3と言うか・・・なんか別なイイものを生んでる感じ。
それは今の時代だから出来る、技術の架け橋ですねえ。
会場から、8mm用のフィルムスキャナーが欲しい、と言った声がありました。連番の静止画ファイルで吐き出せるようなものが、と。
技術的には何のハードルもないですよね。手製の機械で、AKIOさんも似たようなことをずっと研究してますし。
デジタルで加工できる場にフィルムを置くというのは、1+1が3になること以外にも、きっと両者の短所を補完しあうこともあるのだと思うのです。ホラ、単純な話でフィルムの編集とか録音の事とかもね。
うーん、コレ見ちゃうと、「あー、シングル8死んじゃうのはもったいない!」とホントに思います。
あーもったいない。もったいない。シングル8もったいないおばけが出ます。
誰にでも分かる、美しさとはかなさを持ったこの映像を、あたくしは見ます。そして、是非メーカーさんにも目にして欲しいなあと思う限りでございます。
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コメント
私もほんとにそう思います。
12月1、2、3日で開催される「函館港イルミナシオン映画祭」 http://illumination.dish.ne.jp/howto2006/index.html に参加することが決まったので、一足お先に見てきますね!!
世界はときどき美しい
「世界はときどき美しい」という映画を見ました。 映像ポエムみたいな売りの映画だったので、甘ったるい映画だったら嫌だなあとか思いながら、でもタイトルと…