おフランス!1965年にリリースされたBeaulieu第一号のスーパー8カメラはこの2008Sです。専用のニッケルカドミウム充電池で動くのですが専用規格で互換品がまるで見つからない…ないことはないのですがとても高いので一工夫してこんな風に外付けにしてみました。
使った電池はダイソー100円のニッケル水素充電池。ニッカドとニッケル水素は違いますが、電圧も同じ1.2Vですし置き換えに大体代替OKでしょうし、と雑きわまりないですがこれで行くことに決定。
走行速度も露出も、だいたい合ってるカナ?そんな感じで進めます。
さて、今回の狙いは2008Sのメカニカルな復活ではなくて、ZC1000でやりましたようにBeualieuならではのCマウントレンズ交換式を活かして、いろいろとレンズをとっかえひっかえしてみようというモノです。
2008Sの説明書も持ってないし暑くてたまらないし腰は痛いし何となくノリで撮影開始です。
Schneider Optivaron 6-66mm
Beaulieu 4008シリーズのキットレンズであるこれは、2008Sでは使えないのです。なぜなら・・・
レグロマチック(パワーズームとかオート露出用のモーターが入ってレンズを制御するBeaulieu独自の仕組みっす)がじゃまして、シャッターボタンが押せないのです。これではまるっきりダメダメであります。だーめだめだめだめ。
シュナイダーのレンズのことは忘れて、使えそうなCマウントレンズでトライしていきましょう。ということで、フィルムもトライ。Tri-Xであります。
と、ノリで選んでしまったせいで、のちのち苦労することになります。
FUJINON EBC MA.Z 7.5-75mm f1.8
FUJICA ZC1000の純正レンズです。予測してたとおり、Beaulieuでも使い勝手イイ感じです。ねじ込むとちゃんとZC1000と同じ位置に固定されます。フォーカスも判りやすいのでぴたっと合わせられます。
ただ・・・ただ、Tri-XはASA160/200です。日中撮影だと、18fpsではいくら絞ってもダメ。25fps…でもダメで、しょうが無い、36fpsでようやっとf22近くになります。
明るかったZC1000の被写体と合わせたかったのであります。とにかく絞っちゃうのでファインダは真っ暗。テストとして間違ってる。というわけで、ずっとこれに悩まされることになります。
Canon TV-ZOOM 17-102mm F2
70年代末-80年代頭ぐらいのビデオカメラに使われてたCマウントレンズを試してみましょう。
これは、ソニーのベータマックスビデオカメラに付いてたらしいCマウントレンズです。35SLRカメラ用レンズで見かける、ズームとフォーカスのリングが一体化されてるタイプです。
一見使い勝手がいいように思えましたが、下を向けると勝手にズームしちゃいます。というわけでタイトル撮影は一苦労。あんまり適してるレンズとは言えませんねえ。
ビデオカメラレンズに多い、絞り切り「C」=close、つまり絞り全閉じが出来るのですが、絞り切っちゃうのでちょっとだましだまし撮ります。
FUJINON-TV 18-108mm f2.5
やはりビデオカメラ用のレンズなのですが、どの機種に使われていたモノかは不明です。そんなに解像度のよいレンズではないので、ファインダ覗いた感じもぱっとしません。やはり絞り切っちゃう。
Canon TV ZOOM J4x12 12.5-50mm f1.8
AKAIのビデオカメラに搭載されていたものでしょうかねえ。これも解像感パッとしません。コンパクトになるのが良いぐらいですかねえ。これも絞り切っちゃう。
Zoom NIKKOR 35-70mm f3.5-4.8 +Nikon Cmount Adaptor
ZC1000のテストでも使ったセットです。こちらはZC1000の時と違ってフォーカスがとても判りやすいです。解像感ある感じが好感が持てます。ただし、絞り混んでしまうのでファインダ真っ暗での撮影になるのは相変わらずです。
Cine-NIKKOR 25mm f1.8/10mm f1.8
ここから単焦点レンズです。ZC1000のテストと同じく、無難な感じです。望遠ではないのでフォーカスはややわかりにくくなります。
そして、10mmのレンズはまたまた遠景でもへんてこなところでフォーカスが合います。なんだろうこれ?いちおう無限大でも撮ってますが明らかにフォーカスが合ってません。なんだかこのレンズはあやしすぎる。
FUJINON EBC MA.Z 5.5mm f1.8
ご存じZC1000用のオプション広角レンズ。タイトル撮影は・・・広角レンズですので足下撮影になっちゃうのはZC1000撮影と同様。そして絞り込んでも露出オーバーになりそうなのでしょうがない、被写体を変えて暗いところを撮ってみました。
FUJINON 4mm f2.2
超広角レンズ。オーバーインフ気味は相変わらずですが、フォーカスの山はZC1000より判りやすいので使い勝手がいいです。もちろん絞り込んじゃうので撮影はこの頃になると結構雑になってきます。
FUJINON 2.8mm f2.2
驚異の2.8mm。こちらもフォーカス判りやすく使い勝手は悪くないです。このレンズのみ、夕方になってから撮影してみました。
Beaulieu 2008Sは確かシャッター開角度調整が出来るはず(上のレバーだったような・・・)なんですが、シャッター速度早くできる仕組みなのかな?それも使えば絞り込まなくても撮影出来たかなあ?
また、ASA100のエクタクローム100Dならばもう少し絞りを開いて撮影できたなあと。ASA50デイライトのコダックVISION3 50Dならしっくりきたかな。でも今回はネガフィルムは使いたくなかったのです。
海外にはASA50ぐらいのモノクロリバーサルフィルムが売ってますが、とても高いので困りものです。
そんなことを改めて意識したのは、Beaulieuが特殊すぎるカメラだからです。
大半のスーパー8カメラはレンズから入った光を分光してファインダとフィルム用に割り振ってますから、絞り込んじゃってもファインダが真っ暗で見えないって事は無いです。それでも日中でTri-X使うならばNDフィルタは必要になります。
今更ながらに、スーパー8にASA50前後ぐらいのタングステンカラーフィルムが出てこないかなあ・・・。
さて、このフィルムも現像に出してます。結果はどんなぐあいですかね!
コメント
シャッター開角度レバーを前に倒しながら引き上げると,中間位置でロックされます。NIZO Sシリーズの開角度レバーと似た使用感です。これを用いれば1絞り分開いて撮影できます。
NDぐらい入れろよ
単4型のニッケル水素電池を2列2段の電池ボックスに入れると、カメラの電池室にすっぽり入るので、電源コード無しで撮れます。蓋は40.5mmのフィルター枠などを使って作れます。エネループなら900mAくらいあるので550mAくらいのBeaulieuオリジナルより大容量になります。
私もエネループをはんだ付けして充電電池作りましたよ。
この手のカメラで動かないのはだいたいコンデンサーが破裂してたりで、少し部品のことをググれば代替品とかわかるしモータードライバICとかに付け替えれたりで直す方法はいくらでもあるんだけどねモーターもほとんど壊れてないしね。モータードライバICにすればシンクロ同録もできるし回転計もスマホで代用する方法もある。ものはやりようだよね。やり方はググればいくらでもわかる。回路図もボリューならググれば出るよ。