「録音」カテゴリーアーカイブ

GOKO RM8008を修理してみる

ジャンク品のサウンドエディタGOKO RECORDING EDITOR RM8008の修理にチャレンジ。

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五光商事が、1970年代末にリリースした、ステレオ/2トラックタイプのサウンドレコーディングエディター。映写機で録音するよりも格段に手間が省けるので好評な機材でした。(サイレントの通常のエディタの方がフィルムの編集には適しています)

さて、概要はさておき。これはもともと二束三文の状態悪い機材。走行速度が微妙にあやふやで、再生音が波打って聞こえるというしろもの。

機械オンチのワタクシですが、モーターから動力を伝えるベルトの劣化や、ピンチローラーの劣化などが走行ムラの原因ではないかなと当たりを付けて、分解。

ボリュームのつまみとかは手前に静かに引っ張ればはずせます。rm8008_04.jpg

そしてネジをはずすと前面の銘板がはずせます。

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イキナリ、磁気テープのの切れっ端がごそっと出てきました。
これは剥離したサウンドトラック。自家マグネストライプをやっていた人でしょう。

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ついでに、潰れたつまみの軸を直しておきます。

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左のピンチローラーは、ゴム部にいくつも溝が入ってる不思議なもの。
劣化はありますけど、割れてるわけでもべとべとになってるわけでもツルツルになってるわけでもなく、そんなにひどくないような・・・どうなんでしょうねえ?

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順々にネジをはずして、ようやっとベルトが見えました。特にゆるんでる感じはしませんが、プーリーに接してる裏側はやや乾燥してひび割れが出てます。このせいか?

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はずすとこんな具合にゴムがこびりついてるのでキレイに掃除。

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真鍮のプーリーも掃除しましょう。

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ベルト2つ。大きい方は、本体裏面をはずすと出てくる、モーターからの動力を伝えるメインのベルト。小さいのは前面からはずしたベルト。両方とも多少変形があります。

結局、不具合の理由はよく分かりませんでした。どしろうとには難しいです。

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ただ、わかったのは、もの凄く大量の磁気テープの切れっ端が本体内に紛れ込んでいたと言うこと。間違いなく、自家マグネストライプをやっていた人です。そして、これだけ端切れがあるということは…たぶん、大失敗ですね。今頃はがれまくってることでしょう。

このRM8008は私の手には負えないので、8ミリサークルに寄贈致しました。

トーキー映画を作る『サウンドフィルムワークショップ』レポート

‎10月13日、8mmFILM小金井街道プロジェクトさんにお呼ばれして、8ミリ映画に音を付けるワークショップ「サウンドフィルムワークショップ」の日雇い講師として、成田屋古漫堂さんと務めて参りましたよ。
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成田屋さんがメインパートを担当。
そもそもサウンド8ミリとは、音源とはなんぞと言う座学を経て、パソコンを使ったマルチトラックレコーディングで8ミリ映画用のサウンドトラック作りを行って、その音を映写機でフィルムの磁気帯に録音するまで、と言う内容です。
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最後の録音で映写機が動かずばたばたしましたけど、成田屋古漫堂さんが持ち込んでいたレコーディングエディターGOKO RM8008で録音完了。

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ワタクシはその後に、「サウンド映写機の21世紀の選び方」を中心に、ワークショップ会場から出た後の実践のTIPSをばーっとまくしたてました。(1000円タコメーターを使った映写機の走行速度チェックとか、1KHzトーン信号を使った映写機の走行安定性チェック方法とかも)

打ち上げで、第2回目のワークショップの依頼もされました。次はスーパー8の自家マグネストライプって・・・お題が大変なんですけど!

登場した8mm機材をご紹介。

Sankyo Sound OMS600

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FUJICASCOPE SH8

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FUJICASCOPE SH6

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FUJICASCOPE SH30
ELMO GS800
GOKO RM8008

トーキー映画を作る『サウンドフィルムワークショップ』10/13開催

ミリに音をつけて、トーキー映画を作るワークショップ『サウンドフィルムワークショップ』が10月13日に開催されます。主催は8mmFILM小金井街道プロジェクト。


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このワークショップは、”8ミリフィルムは撮ったけど、音を付けてみたい!”という、8ミリトーキー映画初心者に向けた、お勉強と実践体験学習の場であります。
10月13日土曜日、東京は小金井市福祉会館にて14時スタート予定。
東京8ミリシネ倶楽部の部員、成田屋古漫堂さんとワタシの2名が師を務めます。メインは成田屋古漫堂さん。ワタシはお手伝いであります。
成田さん、今まさにカリキュラムの大詰めとのこと。ワタシは映写機のことについて、おしゃべりします。
1トラックじゃいけないんですか?2トラックじゃダメなんですか?そー言う奴。
誰でもわかる、カンタンなところからやりますので振るってご参加下さい。
詳細と応募は8mmFILM小金井街道プロジェクトの下記ページ宛。
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以下、8mmFILM小金井街道プロジェクトからのご案内テキスト転載です。
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 マグネコーティングされた8ミリフィルムにサウンドを録音する。
Sound FILM Workshop 
8ミリフィルムは、映像といっしょに音も表現できる、マルチなメディア。それを実現するのは、アフター・レコーディング~フィルムに、後から音を付ける~というソリューション。「サウンド・フィルム・ワークショップ」は、その「アフレコ」の初歩にチャレンジします。映像と音がハーモニーを奏でる、ステキなフィルムを一緒に作りましょう。 
◎概要
映写機によるアフレコにはさまざまな方法があります。今回の実践では、パソコンで音源をまとめ、フィルムにアフレコする方法を中心に体験していきます。 
PHASEⅠ アフレコの知識……映写機を見ながら学びます。 
PHASEⅡ アフレコの実践……実際にアフレコしましょう。 
PHASEⅢ 映写機で上映……できたフィルムを映写します。    
PHASEⅡの実践レベルによって、以下の2つのコースがあります。     
ご希望のコースでご参加ください。 
<Aコース>フィルムと音源を持ち込んで参加……ご自身の作品で3~5分程度のアフレコ作業を実践します。 
<Bコース>フィルムと音源なしで参加……主催者が用意するテストフィルムと音源で簡単なアフレコを体験します。 
日 時 | 2012年10月13日(土)14:00~17:00 
場 所 | 小金井市公民館 本館(福祉会館) 4F 視聴覚室 
講 師 | 成田屋古漫堂氏 、マディ折原氏 
資料代 | 一般 1,000円  学生 500円 
定 員 | 12名 程度 
申込み | Eメールで、お申し込みください。 
宛先 8mmkoganei アット gmail.com  
◎件名に「アフレコ」、本文に(1)名前(2)人数(3)コースを記載してお送りください。 
◎ご不明な点や質問等ございましたら、Eメールでぜひお問合わせください! 
主 催 | 8mmFILM小金井街道プロジェクト
http://shink-tank.cocolog-nifty.com/perforation/

スーパー8フィルムに磁気テープ貼ってアフレコその2-失敗と対策-

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エルモマグネチックストライパーで磁気テープを貼り付けて一応成功したつもりが、2週間経ったらはがれしまった。これの対応策を考えてみた。そしてすでにその問題を解決した先駆者に、改造して最強に仕立て上げられたエルモマグネチックストライパーを見せていただいた。そのご報告ですよ。

エルモマグネチックストライパーで磁気テープを貼り付けたその後。貼り付けて一週間後に映写したところOK。いい感じ…だったのですが、念のため二週間後にアフレコテストしようと映写機に掛けたところ、
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なにぃ?ぼろぼろと磁気テープがはがれてきてしまう。

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映写機の中にもこんなにたまってる。いやーん。大失敗だわこれ。

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なんとかしないと。この状況についてfacebook他に書いたところ、いろいろな人から
同様の失敗談が寄せられた。皆さん結構体験されてるご様子で、なるほど、エルモマグネチックストライパーがあんまり活用されない理由はこのあたりかしら。

原因を考えてみる。推測の範囲ですけど。

貼り付ける磁気テープの劣化…これはない。デッドストックじゃない新品を使っている
貼り付ける接着液が間違ってる…これもない。コダクローム40用のものを使用。
十分に接着液が乾燥してない…これもない。

接着液が十分に塗られていない…可能性あり。
フィルムが汚れていて接着液が載らない…可能性あり。

いろいろな先駆者に聞く限り、エルモマグネチックストライパーの問題点は、
1.磁気テープが適切な場所に貼られない
2.モーターのトルクが弱いために巻き取れない
3.接着液のノズルが適切に接着液を磁気テープに塗れていない
4.現行販売されている磁気テープリールを取り付けられない

この4点ぐらいに集約されそうだ。
逆に言えば、これらの点を改善すれば、使えそうだ。

というわけで、身近なマグネストライプの達人の大沢さんに教えを請うたところ、こんな改造版のエルモマグネチックストライパー8S8を持参して下さった。

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大沢氏はホンナパーフェクトストライパーではレギュラー8フィルムは磁気ストライプ出来ないので、この改造エルモ機を使っているとのこと。つまり、ここまで改造すれば貼れるのだ。早速改造ポイントを見てみよう。

ここが改造ポイント。
1.磁気テープが適切な位置に貼られない

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これに対応するために、フィルムドラムに溝が切ってありました。元々はやや摩擦の強い樹脂製の円盤ですが、それに溝を掘ってもらったとのこと。当然8mm幅のフィルムがはまるようになっています。

2.モーターのトルクが弱いために巻き取れない
ここは無改造だそうですが、ベルトが伸びないように普段ははずしているとのこと。ベルトは大抵伸びちゃってるか切れてるので、映写機同様にウレタンコードを買ってきて修理すればよろしいです。

3.接着液のノズルが適切に接着液を磁気テープに塗れていない
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元々のパーツは撤去して、ホンナパーフェクトストライパーの部品を移植したそうです。
35mフィルムケースのようなポリエチレン製の半透明容器が、接着剤タンクになっています。その中に、中心に回転するように軸が通ったアルミ製の円筒が入っています。
磁気テープの走行により、半分ぐらい接着液に浸されたアルミ円筒は接着液を巻き上げながら回転します。それによりぬれぬれになった円筒に触れた磁気テープは十分に接着液を塗布される、と言う仕組みになっているのです。
ちなみに、当家が活用してる巨大ストライパーも同様の構造になってます。こちらはアルミじゃなくてなんかの樹脂のようなもので円筒は出来てますが。

4.現行販売されている磁気テープリールを取り付けられない
ココも大改造ポイント。
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ここについては、おなじみ8ミリの知恵袋、オオノ隊員さんから貴重な助言を頂いていました。日曜大工に使うような金属のアングル部品と、ねじとバネでアダプターを自作する方法を持っていると。

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大沢さん改造機は、木の切れ端二枚を追加したのみで他は元々のパーツを流用しています。オレンジ色のスプール抑えの部品をえぐり取ってきて、木ぎれに固定して脱着可能にしてるという方法。
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どちらもよさそうです。後者の方法は、軸の太さがオレンジ色の純正磁気テープスプールと、現行製品とは違うので、部品の交換ないしは太さ調節用のアダプタが追加で必要になると思います。

いずれに
せよ、こういう具合に改造すれば、ちゃんと使えるモノになるということです。

さて、どこから手を付けて参りましょうかねえ!

スーパー8フィルムに磁気テープを貼ってアフレコするその1

自宅でスーパー8フィルムをアフレコ仕様に加工できる機材は何種類かありましたが、その中でも日本で一番流通してた「エルモマグネチックストライパー8S8」という機材を実際に使ってみる体験レポートをまとめてみました。

【必要な道具】

●ストライパー 1台
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今回使う「エルマグネチックストライパー8S8」は元々は西ドイツの”Juwel Mini 8S8“のOEM製品です。
オークションなどで入手した際には、以下の点をチェックしてみて下さい。

フィルムを掛けて、ちゃんと走行するか?(最後まで走行しなければベルト緩みの可能性あり)
ホコリがついてないか?磁気粉がこびりついていないか?
リールを止める止め具がなくなっていないか?
接着剤のノズルがつまっていないか?(接着剤を入れれば詰まりは溶ける)
安定して走行するか?
●接着剤 1本
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 wittnerから買えます。
強力な溶剤でカラダに毒です。指に付いたり目に入ったりしないように。
また、蒸気をずっと吸い続けるのも体に悪いので換気に気をつけてください。
●磁気テープ1本
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このオレンジ色の糸巻き状のリールが純正品です。これは現在生産されていません。
デッドストックは、テープの巻き癖や経年劣化による歪みが生じている可能性が大です。

そして歪みが出てたらそのテープは使えません。
ストライプ中に切れる、歪んで貼り付けられたために後ではがれるなど成功しません。

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これは歪んでしまったテープの例。

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こちらは正常な磁気テープ。

別機種のストライパーに使われる細いリールに巻かれているタイプのものは現在でも生産中です。
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軸の径が違う上に大きさもまったく違うので、当該ストライパーには付けられません。なので、磁気テープをオレンジ色のリールに巻き返せば使えます。(もう少しうまい手がないかな…)

●注射器/スポイト 1セット
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 接着剤をストライパーの接着剤タンクに注入するために使います。
液量が明確なので注射器が使いやすいです。
●セロテープ
これ、実はこの作業の重要な役割を持ってます。はさみも必須よ。
●巻き取り用のリール 1つ
●白リーダーフィルム 1.5m×2本
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貼り付けるフィルムの先頭と末尾にそれぞれ1.5メートル分ほど貼り付けます。これすごく大事。
シングル-8用はダメですよ。
●貼り付ける対象のフィルム
エルモストライパーだと、400ft以上は掛けられないです。
●テスト用フィルム
イッパツではまず成功しません。NGフィルムを一本用意して作業に慣れてね。
【準備とチェック】
●ストライパーにフィルムを掛けてみて、後までちゃんと巻き取れるかどうかをチェック。
巻き取れない場合は、たぶん中のモーターの回転を伝えるベルトが劣化してるので、交換します。
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ここが接着液を塗るところ。筒状になってるところは空洞になってて、手前の黒い丸穴に注射器を挿して接着剤を入れます。約4ccが具合がいいようです。
縦長のねずみ色の部分は金属製で、溝になってます。ここから毛細管現象で接着液が吸い上げられて、磁気テープに塗られるというしかけです。赤いのは前の持ち主が付けた汚れですね。
さて、いよいよ準備です。実験に使ったのは20年前に撮影したNGフィルム。
必ず、フィルムの頭とお尻に、1.5mぐらいの白リーダーフィルムを貼って下さい。お尻に貼るのを忘れますが、絶対に貼って下さい!
あと、写真は当時のイマジカのサービスリールですが、こう言うがっちりとフィルムのお尻を固定するタイプはホントはダメで、映写最後にフィルムがリールからスムーズに外れるリールがいいです。そうしないと最後までキレイに貼れません。
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フィルムは、パーフォレーションを本体側に向けて取り付けます。
プラスチック製のリール固定用アダプターを紛失した場合は、スーパー8フィルムのリールは固定できません。
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これがリールアダプター。これがないとリールが付けられません。また、湾曲してると固定できません。
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巻き取り側のリールも取り付けます。上のGEPE社の120mリールは使えませんでした。リールアダプターが歪んでいてポッチがリールの溝にきっちりはまらず、ネジで固定できないのです。
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で、取り替えてチェリーのリールにしました。こちらだと固定できました。合うリールはいっぱいあるでしょう。
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磁気テープのスプールを取り付けます。テープが右下から出てくる向きに取り付けます。
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送り出しリール、巻き取りリール、磁気テープスプールを取り付けるとこんな具合。
※このオレンジ色のスプールに巻かれた磁

8ミリで同時録音する画期的システムの紹介

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これは、画期的な同時録音撮影用のシステムです。
このシステムは、一つの機材を組み入れることで、かなりの手間を省き、しかもかなりの正確さを得られるのです。
開発した大山さんがご厚意でお貸し下さったので、ここにご紹介します。

【8ミリの同時録音は結構めんどくさい】

レコーダーの操作とカメラの操作を別々にしかも同時にやらねばならず、現像後も映写機とレコーダーを頭出ししてせーのでスタートしたところで、画と音がずれてきちゃったりとか、カメラのシャッター音がガーと鳴りっぱなし…撮影現場でも煩雑、編集時もめんどくさい、とまあこなさなくちゃならないことが多いのです。

【このシステムの機能】

1.カメラのシャッターボタンのオンオフに、レコーダーが追従します。

2.ストロボ端子からのパルス信号を片トラックに録音することで、パルス同調式映写機でトーキー映写が出来ます

【実験です】

用意したもの。

8mmカメラ…ストロボ接点(ストロボ接点等とも呼ぶ)のあるもの。(例:ニッツオ S481)

レコーダー…無音になると録音一時停止になるもの/ステレオマイク端子があるもの/録音レベルが手動で設定できるもの(オートのみはちとつらいです)

マイク…モノラルマイク。実験ではオーディオテクニカの安いガンマイクを用意してます

同録ユニット…本システムの要。写真ではFUJITSUと書いてある箱です。(ケースだけ富士通製品を流用。中身は大山さん開発の別の電子回路です)
マイクとレコーダー/カメラとレコーダーの間に入ります。

【準備】
カメラと同録ユニットはカメラの「ストロボ端子」で接続します。

レコーダーと同録ユニットは、ステレオ3.5mmプラグで接続します。
マイクの端子を同録ユニットに接続します。

レコーダーを「無音で録音一時停止」設定に切り替えて、録音スタンバイにします。

これでOK。

カメラのシャッターボタンをぐっと押せば、たちまちICレコーダーが動き出して、
シャッターボタンを離すと、レコーダーは自動的に一時停止状態になりました。

カメラのストロボ端子から出力されたパルスは、同録ユニットを通って、レコーダーの右トラックに録音されます。また、マイクの音声信号はこれまた同録ユニットを通って、レコーダーの左トラックに録音されます。

開発者の大山さん曰く、この録音された音声を使って「パルスシンクで映写機を駆動することが出来る」とのこと。もし現像時にアフレコ仕上げをしていたら、同調しながらレコーダーの音をフィルムに正確にダビングすることも出来るそうです。

 

取り急ぎ、カメラとレコーダーが見事に追随して動くところまで確認出来ました。
次は、実際に撮影をしてみようと思います。乞うご期待です。

また、電子回路の設計の心得のある方、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

 

※ストロボ端子がある8ミリカメラはスーパー8では珍しくないですが、シングル-8ではごく少数のみです(エルモ8S-600/エルモ8S-800、アタッチメント装着したフジカZ800/ZC-1000)

※無音で一時停止になるレコーダーはたくさんあります。上記の実験では、ソニーICD-SX88と言うのを使いましたが、これは録音レベルがオートの時のみ「無音で一時停止」機能が発動するもので、正直あまり使い勝手がよろしくありませんでした。選ぶのならば録音レベルはマニュアル操作出来るものが吉です。

 

スーパー8フィルムをアフレコ録音可能にする、マグネストライプ作業成功

 

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シングル-8は、現像依頼時に「アフレコ仕上げ」指定をするとフィルムの両端に茶色い帯が付けられて帰ってくる。こうすると、フィルムに録音できるようになり、サウンド付きの映画が作れます。

 この録音できるようにフィルムを加工することを、マグネコーティング、マグネストライプ、磁気帯貼り付け、磁気体塗布、sound stripingなどと呼びます。

 残念ながらスーパー8にはアフレコ仕上げのようなサービスは現在提供されてません。
ですけど、海外には録音するところ=磁気体を貼り付けてくれる業者さんがあります。

 さらに、スーパー8フィルムはある機材や材料がそろえば、ご家庭でも磁気体を貼り付けることが出来ます。

 本ブログでちょこちょこっと触れてきたマグネストライプ作業。いよいよ実験をしてみました。結果から言うと、まずまずの成功。実用範囲内に追い込めそうです。

マグネストライプに必要なものは、

○マグネストライパー
○磁気テープ(メイントラック用/バランストラック用・・・メイントラックのみでもOK)
○接着剤
○フィルムクリーナー

と言った所です。
この中で特殊なものは、まずマグネストライパー。
そして磁気テープと、接着剤です。

マグネストライパーは、フィルムを巻き取りながら、磁気テープの裏に接着剤を塗布して、フィルムに貼り付けるための専用機械です。

 今回使うマグネストライパーは、ある8ミリマニアの方が自作された精巧な機械で、市販品ではありません。
 

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まず、これが正面。右側下の黒いリールが、送り出し側のリール取り付け場所。400ftぐらいは使えそうですが、今回は実験なので50ftで挑戦。
 左側の白いリールは巻き取り側。

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右下部分はモーターで動きます。巻き取り側のリールとここが回転することでフィルムが巻き取られていきます。本機種はモーターの巻き取りスピードをつまみで調整することが出来ます。

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上部左側にあるのが、磁気テープ。二つありますが左側がバランストラック用の細いテープ。右側がメイントラック用の太いテープ。(写真は両方ともメイントラック用)

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 これが接着剤。赤いラベルが今は亡きコダクローム40用。白いラベルがエクタクローム64T用として売り出されたもの。

 磁気テープも接着剤もドイツの8ミリ機材屋さんであるWittnerから買ったものです。
 おっと!使いかけのフィルムと赤いラベルの溶剤は以前シネヴィスさんから実験用にと融通していただいたものでした。ありがとうシネヴィスさん。ようやく使えます!

 

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右上が一番大事なところです。ここで磁気テープに接着剤が塗られて、フィルムに貼られて、圧着されて送り出されていくのです。
 細かく見ましょう。磁気テープが規格どおり正確な位置に貼られるようにガイド溝などが設けられています。

 

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ここは接着剤をためておくタンクと、接着剤をテープに塗布するローラーです。ローラーは回転し、表面はいつも溶剤でぬれています。

 そしてここではじめてフィルムとテープがひとつになります。
 この特製マシンは一工夫加えられていて、ここで接着したばかりのフィルムを表裏から圧着するしくみになっています。ぎゅっと。

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 で、あとは巻き取られていくわけですがポイントは表裏逆に巻き取られていくことですね。
 
 接着後に最低一昼夜置いて接着剤が乾くのを待つ、のであります。

 実験では念を入れて、一昼夜放置した後に正常の巻き方に直してさらに放置し、一週間後に始めて映写機にかけてみたのであります。

 

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結果はなかなか。こんな具合に貼れます。写真が歪んでますけどフィルムに対してかなり正確な位置に貼られてます。
 一こま分、接着剤が映像側にはみ出ていましたが、どうやらホコリが混入したせいらしく、ホコリ対策はしっかりやらないとダメなようです。

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サウンド映写機で掛けてみましたが、はがれることもなく良好。
 
 ただ、両方のフィルムともフィルムの頭とお尻はやっぱり安定しないので、両端に長いリーダーフィルムをつけておかないとダメですね。今回はお尻にリーダーをつけるのを忘れたために最後だけ不安定でした。
 
 今後の課題は、バランストラックを貼る実験と(メイントラックだけでも大丈夫ですけどね!)ちゃんとお尻にリーダーをつけて、本番用のフィルムにストライプすること。
 
 ちゃんとストライプが出来るようになれば、スーパー8でサウンド映画が作れるようになるわけですから。

エルモマグネチックストライパー修理

 

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買った当初から具合の悪いエルモマグネチックストライパー。
トルクが弱くて、フィルムを掛けると止まってしまうのです。

これは想像するに、駆動ベルトが延びてるのではないかと。またはスリップしてるとか。

思い立って裏蓋をはずして交換に挑戦。

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一番でかいベルトが一番スリップしてるのでこちらを試しに換えてみると、以前より回転する力が増したようだ。

黒いのが純正のベルトで、オレンジ色のが貼り替え。材料はバンドー科学製のバンコードというウレタンベルト。映写機のベルトを自作するのでみなさんよく採用されてらっしゃいますね。
たぶんオリジナルは3.5mm径だけど東急ハンズに売ってた4mmで代用。(3.5mmはいろんな工具屋の通販で買えますけど

ということで、残りの中くらいの奴と一番短い奴もベルトを作って取り替える。

うむ。動きは良くなったようだ。

試しにフィルムを掛けてみる。うん、止まらず最後まで安定して走行する。ブレもなさそうだ。

これなら、マグネテープを貼り付ける実験までいけそうだ。

あと問題は、接着剤を貯めておくタンクが怪しい、と言う点だ。
エルモの場合は、接着剤を毛細管現象で吸い上げてマグネテープの裏に塗布してフィルムに貼り付ける仕組みになってる。

その、接着剤を吸い上げるところがうまく働いてくれないと接着剤が不足したり、またはべったべたになってしまうそうだ。ワタシの手持ちの機種もちょっと怪しい。

いずれにせよ疲れたので、塗布実験はまた今度。