AmigaOS 4.0正式リリース版登場!

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本ブログの趣旨は「おもしろい映像をこしらえるためにはなんでも使おう」
でございます。
おもしろければ、いいのです。楽しければいいのです。

80年代中頃にアメリカのAMIGAというコンピュータの存在を知りましたです。そのときはまだいろんな色の出るお絵かきコンピュータだったのですが(画が描けるのはスゴイ事だったのですよ)、90年代頭になってビデオ映像がいじくれるコンピュータに成長してきてからは俄然興味がわいてきました。

んで、当家には何台かあります。
ビデオ編集に組み込むためにホントはかなりの出費が必要で、しかもリアルタイムのスイッチャー的な機能の方が重視されていて、カットを編集したりという作業がそこそこ値頃に出来るようになったときには、DVがリリースされていてもしかしたら数年でPCでの編集の方がずっと楽ちんになるかも?という予感があったのでそれ以上はあたくしも手を出しませんでした。あと、CGツールとしての認知の方がたかくなっちゃいましたしね。
そのめっちゃくちゃなOSの軽さときびきびした動作感、独特の発色は、今のコンピュータにはない、このハードウェア独特の個性です。
また、NTSC信号との合成用の外部アタッチメントは、そりゃビデオ編集というのにはあんまりなものですが、とにかく今この映像を加工したい!という需要に応え、最低限のクオリティをたたき出すことが出来たのはAMIGA周りの環境が随一だったのです。他のコンピューターには、ハイエンドかおもちゃしかなかったのです。実用一辺倒に出来ていて、しかも安い。そんなところからしても一時期便利に使っていた機械には間違いがありません。
そしてその一方で、なんとも奇妙なコンピュータです。不機嫌なときには余りちゃんと動いてくれなかったりとかアナログ臭い感じであったり、どうにもこうにも怪しいソフトウェアやアタッチメントの数々・・・詐欺みたいなパーツもいっぱいありました。そのあやしさと、取りあえず今目の前にある需要をさくっとこなせるという現場主義の性能の二つが同居してるのが魅力なのです。
事務機だったIBM-PC系のPC98と、コンピュータを使うことは何?という事に血道をあげていたマッキントッシュの世界観とものすごく分離していたのです。しいて言えば、シャープのX68000に近いマシンと言えたかも知れません。

当家にも、まだ何台かあります。つーか、一台はもらいました。某CGクリエーターが機材の総とっかえをするときに電話をもらって引き取ってきたのです。自分で買った奴は動かなくなってしまいました。

んで、そのAMIGAは、COMMODORE(コモドール)という会社が出していたマシンなのですが、10年以上前に倒産し、売却されたのですが買い手がことごとく倒産したりろくな結果を出す前に手放してしまったりとか不遇な期間がありました。
普通、10年前に消えたコンピュータープロジェクトをもういっぺん動かそうなんて考えませんが、それだけ独特なPCであった、ということですね。

お絵かきにしても、マウスを握ってなーんにも考えずに取りあえずぶっとい線でがーっと描くだけでも何となく画になる。
そしてその発色はアメリカの合成着色料に蛍光染料を混ぜたようなぎんぎんぎらぎらのどぎつい色。他のPCでは見ない発色です。これはビデオ出力してもその感じが残ります。
そんなにいたずら書きをすることもなくなりましたけど、これは他では得られない画と色が出る。今のPC環境のソフトの方が遙かに便利だしクオリティも上がるのでしょうが、とにかく気軽にぱっと使える、という意味でシステムと言うよりも道具、としてきちんといる感じ。それがこのマシンです。

今回のニュースは、何度かの売却を経てここ数年アナウンスされている、amigaoneという互換機用のOSが5年を経てようやくファイナル版になった、というものです。
あたくしはこの互換機は持っていませんのでニュースとしては意味がありません。来年にリリースが予定されている、旧来の、つまりコモドール時代のAMIGAに使えるOSが出てくるのを楽しみに待っていますというところです。

あ、ちなみにこのマシンが使われたので最も有名なのはフジテレビの『ウゴウゴルーガ』ですね。
あと、8mmとの関係で言うと手塚眞さんが岩井俊雄さんに勧められて一時期使っていたそうです。そのために手塚さんが監督したビデオオリジナル作品『妖怪天国・ゴーストヒーロー』にもAMIGA映像のみならず本体まで登場します。
手塚さんに以前聞いたら、作品中に出てくるモニター映像も全部現場でCGで出してた、との事。今は亡き、コンピューターサイエンスジャパンという、万世橋を越えたところにあったAMIGAショップが全面協力してたのです。

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