キヤノン オートズーム 814 スーパー8

スーパー8カメラ

CANON AUTO ZOOM 814

OVERVIEW

キヤノン初の8倍ズーム搭載高級スーパー8機。

レンズはf1.4、7.5-60mmの8倍電動/手動ズーム。本体は四角くしかもごつい金属製で見た目よりもずっしり重いです。

露出は自動/マニュアル調整あり。露出用には水銀電池H-D型(使用説明書にはさらに古いナショナルM-1D型、東芝TH-MC型、Mallory RM625R型、Eveready E625N型、General No.625と指定されていますが同規格品です)を2個必要。今では水銀電池はありませんので、この電池を使ってください。

レンズコーティングのせいでしょうか、このカメラは色が赤色が豊かな画が撮れます。その色は1014E/814E群とも、1014XL-S/814XL-Sとも違います。

最初期のカメラですので、フィルム感度設定が非常に細かくそして幅広いです。

タングステン時 ASA25/32/40/50/64/80/100/125/160/200/250
デイライト時 ASA16/20/25/32/40/50/64/80/100/125/160

フィルム室にある感度設定部。スライド式のレバーになっていてマガジンの感度設定を多様に読み込めるのよ。

なんと!1/3段刻み!スーパー8の基本規格(SMPTEでの規格ね)は2/3段とばしですから、さらに細かい!

そのため、スーパー8の規格にない、ASA125や200などの中間感度にも対応してます。よってエクタクローム64TもVISION2 200Tもまんま対応しますねえ。あくまでもスペック上ですが。

絞りを使ったフェードイン/フェードアウト撮影が可能です。巻き戻し機構はこの時期まだ開発されていないのでオーバーラップはできません。
撮影コマ速度は、12、18、24fpsに1コマ撮りあり。1コマ撮りは、普通の機械式ケーブルレリーズが必要です。

グリップを向かって右下に90度回転させると手持ちしやすいです。

使用感など

持った感じはずっしりしています。なんと言っても最初期のカメラですから機構はごくごくシンプルです。
ファインダ内の情報もそれ以降のキヤノン高級機と比べると少ないですが、必要十分かと思います。

なんと言いますか、「ウルトラマン」本放送中にリリースされたカメラですからね、とにかく古いです。
しかし当家にあるのは相当オンボロにも関わらず、ちゃんと動きます。この時期のキヤノンならではの露出計のメカニカルな老朽化トラブルは見られるようですので、ここをまず重点的にチェックした方がいいかなと。
250までの細かいASA感度設定は持っていますが、露出計が半世紀経って正確に動いているかどうか分かりませんので、まずはチェック。

ちゃんとした品物を見つけることができれば、フィルム感度が柔軟にセットアップされますし、これは使えるカメラです。小細工の機能よりもしっかり撮れるカメラとして、使える一品です。

2021年追記です。この記事を書いたのは15年ほど前ですが、いまだにこの機種の信頼性は高いです。半世紀超えてますから状態の悪いものも多いですがちゃんと使われて保存されていたものでしたら今でも使えるです。樹脂部品が少ないため、頑健なのでしょうね。

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