太田達也監督『REM』(1984)

2006年5月26日 | By muddy orihara | Filed in: イベント, 映画.

太田達也監督『REM』

昨年の12月4日に、太田達也監督の『REM』が、都内で突如再上映されました。
『REM』は、1984年公開の8mm映画。あたくしは、この映画には想い出がございます。そして監督に一言言いたいな!とずっと思っていた作品なのです。

rem00.JPG

俳優の阿部能丸さんから「『REM』再上映!」と聞いても全然信じておりませんでした。ところが美加理やら、手塚眞やらと書かれたチラシを見て、間違いなくあの『REM』だ!見なくては!と年も押し詰まった12月に見に行く事にしたのです。

『REM』を知らない人にちょっと説明しますと、ジャンルは80年代初頭に一斉を風靡したサイバーパンクSFもの・・・と断言できない・・・んですけど、そこにアナーキーやスターリンとかに代表される強面のパンクや、小劇場演劇のニュアンス?がそこはかとなく匂い立つ作品・・・なのかしら?こう言っちゃっていい・・・いいのかな?

ああ、説明できん!出来ないぞ!
だって、セリフ全然聞き取れなかったんだもん!十数年前に見たときには!
これじゃスジなんぞ説明出来ませんって!

エジンバラ映画祭での上映から帰ってきた凱旋上映。
たしかに、上映前に「今回音質が非常に悪くて」から前置きされましたが、上映が始まると・・・おいっ!これ音質悪いって言うレベルじゃない!

8mm映画は録音が悪いと、聞き取ることだけでかなり頭が疲れちゃいます。まして2時間の8mm超大作。もう、くたくたになってます。それでも聞き取れない。うんと後ろの方の席だった、ってのもあるのですが。
映し出されたショットは力強いんです。原口智生さんがこしらえた不気味なガジェットも印象が強く残ります。ところが台詞は何言っているのか曖昧模糊。
このギャップがずーっと気持ち悪くて。

それがついに見られる、と言うわけです。ついにけりが付けられるかも!です。


普段は工房だという、趣のある会場にはにわかにGS-1200が据え付けられ、満員御礼。阿部さんにご挨拶。この映画で重要な役で出演してるのです。

さて、上映が始まりました。音質は、格段によくなっていて嬉しい限りです。
上映後、太田監督にご挨拶。十数年前の上映会の時の音が悪くて全然訳わかんなかったですよ!とグチをひとしきり。
ご本人は前の上映の時の音質についての記憶はないようでしたが、逆に質問を。

「で、スジ今回は分かりました?」

わかりまし・・・100%わかったとはいえません。確かに、音は聞きとれたのです今回は。

でも、でも、結構ピンボケなんですよ、この映画。昔はうんと後ろの席だったから気付かなかったんですね。
発色の感じからすると、ZC-1000使用でしょう。いろんな技術は高いですし、小劇場の花だった美加理さんとかの芝居はすばらしいのですが、目を見はろうが閉じようがフォーカスはぼけたままです。何が写っているぐらいはもちろんわかりますが、この映像でなんか判断していいのかな?

竹熊健太郎さんのブログに、上映会主催者のトラックバックが載ってました。上映状況が万全ではなかったとか。

でも、それとこれとはちょっと違う感じ。
当方は、もう今まで見てきた『REM』のフッテージを脳みその中で適当に理解してみるしかないのです。
多分、今ある姿が一番完成形態に近いのでしょうが、こちらの記憶の中で別な映画が、いろんなショットや音声が補完されて、別な映画に仕立て上がってきそうです。

そして同時に、いつまでも完璧な上映会に行けない作品として、残り続けるのではないかと・・・。

 


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