10年ぐらい前に撮ったHi8作品をデッキに掛けたところ、どうもうまく再生ができません。ほんの数分は保つのですが、画がすぐにノイズだらけになり破綻してしまいます。ヘッドクリーニングすると一瞬直るのですが、すぐにダメになってしまいます。
調べてみると、テープは全部ME。メタルの蒸着テープですね。MPテープは問題なかったです。画質がいいと聞いたので、カメラ用にはMEテープを使っていたのが徒になりました・・・。
カメラは、ソニーのCCD-V800でした。1991年に買ったこれは、数年前いきなりノイズだらけ映像を吐き出すようになったので廃棄しています。当家には8mmデッキしか残ってません。
いつ完全に再生不能になるかと心配なので、テープは全部DVDに録画して、廃棄してしまいました。しかし、DVD-Rは色素を使ったメディア。こいつもまた経年劣化します。おまけに今度はデジタルデータ。欠落するとやっかいです。これも近年中には何らかのカタチでバックアップを取らないといけないでしょう。
バックアップのバックアップを取り続ける・・・。血を吐きながら続ける悲しいマラソンですねこれ。
一方、フィルムは結構がんばります。ダブル8時代のフィルムは、ベース自体が歪んだものも見かけますが、多くは劣悪な保存状況によるものもあり、きちんとしてあればかなり保ちます。モノクロ映像は40年ほど前のものでも十分に鮮度高く見ることが出来ます。フィルムベースは、TAC(トリアセテート)ベースだと酢酸化の危険性がありますが、PETベースにはそれが起きません。一様にフィルムが酸っぱくなるわけではないのです。
もちろん、フィルムには褪色が起こります。現像したその場から劣化は始まります。しかし、褪色したからと言って、すぐに再生不能になるのではありません。 色が次第になくなっていくのです。
フィルムもビデオメディアも、物ですから痛んでいくのには間違いが無く、劣化の方向性が違うのですね。どっちが優位とか言う気はありません。ただ、それぞれの特徴が違うのです。
でも、十年後の2016年、DVカメラやDVデッキってどうなんだろうか?またはDVテープってどうなっているのだろうか?
そのときであっても、いえ、根拠はまったくないのですが、何となく8mm映写機は動きそうな気がするのです・・・。
梅雨の時期を前に、保存が心配になってきたマディでございました。
コメント