CANON Auto Zoom 518SV
OVERVIEW
5倍ズームレンズを搭載した中型機。
518SVと言えばキヤノンの傑作シングル8機で有名な型番ですが、
スーパー8版の本機種もしばしば見かけます。
シングル8の518SVがシングル8カートリッジの特性を正しく引き出すような工夫が随所にされた傑作カメラでありますが、このオートズーム518SVは機能的にはシンプルな構成の機種です。構えやすさという点で似ています。
9.5mm-47.5mmの5倍ズーム。11群14枚構成。見たところレンズはシングル8版と同じような気がします。レンズのコーティングは暖色系で、後のキヤノン機とはちょっと異なります。シングル版に似ているような気もしますが、比べられないのでしょうがないです。ファインダー内にはマイクロプリズム式距離計、 絞り関連表示と、フィルム完了予告シグナルなど。
撮影コマ数は1.18.24.スローモーション(約36コマ)。
一こま撮影は、本体横にあるレリーズ穴に、機械式のレリーズをねじ込んで行うもの。
結構重いボタンなので力を入れて押すと吉。
他のコマ数変換は、ダイヤルを回して設定するもの。これまた重いのでしっかり回しましょう。
露出はオートと手動両方があります。シャッターボタン横のつまみを引っ張り出して回すとマニュアル露出設定ができます。F32までの絞りに加えて、絞りきりがあります。F.O.とファインダー内には記載されております。シングル8版のような、シャッター開角度調整機能はありませんが、この露出を使ったフェードが可能です。
F.O.までマニュアル露出で持って行くとシャッターが完全に閉じます。適正露出からそこまで持って行けばフェードアウト、そこからスタートしてあらかじめ計測しておいたその場面での適正露出まで持って行けばフェードイン。
カメラ上部のスリットは、色温度変換フィルター解除用のキーを差し込むところ。上の写真ではストラップに付いているのがそれです。 中古や個人売買で購入した方には、付いていないかもしれません。プラスチックの板を適当に切ってみて、中に見えるレバーが動くようになればフィルターをはずすことはできます。
シングル8版と接眼部の構造はかなり違いますが、これはこれで覗きやすいです。
シングル8版と似た、つるつるしたグリップは夏場の撮影などで滑るかんじがあってあまり好きではないです。グリップは折れませんし、底面積があまり大きくないので、三脚に据えたときには、まあ三脚の雲台の具合によりますがあまり安定がよくありません。速写性が高いし覗きやすいファインダなので、手持ちでさっと!撮影するときにはいい感じです。
フィルム感度設定:
人工灯用ASA25、40、64、100、250、400
昼光用 ASA16、25,40、64、100、160、250
とあります。使用電池は単三電池4本。露出用の電源もかねます。
使用感など
何度も書いてますが、ワタシはマイクロプリズム式距離計が苦手なもので、ほとんど使ってません。シングル-8版とかなり異なりますが、構えたときの落ち着き具合はかなりよいです。夜間撮影ではちょっとファインダーが暗くて難渋するかもしれません。
発売 キヤノン
レンズ 9.5~47.5mm F1.8 電動手動ズーム可能
ファインダー 一眼レフ式
焦点調節 マイクロプリズム,視度調節可能
露出調節 TTL。Cds露出計 オート、手動調節可能
エクタクローム64T対応OK
撮影コマ数 1.18.24、.スローモーション(約36コマ)
特徴
オプションなど スローモーション撮影可能。リモコン撮影可能。露出利用によるフェード可能
大きさ 212*193.5*60.5mm 1.2kg
定価 53,500円
コメント
色温度変換フィルター解除用のキーについて質問なのですが、
外で撮影するときはキーを入れないでデーライト用、
解除した状態がタングステン照明下での撮影用になるのでしょうか?
エクタクローム64Tのようなタングステンフィルムを使っている場合は、おっしゃるとおりに考えていただいてOKであります。