MINOLTA AUTOPACK D12
OVERVIEW
外部ユニットを付け加えて機能を増やしていく、国内最大級ズームレンズ装備のミノルタスーパー8最高級機。
結構早めに8ミリ高級機を作るのをやめてしまったミノルタ(訂正:輸出専用で長らくがんばってました)ですけど、これはかなり気合いの入った機構を満載しています。国産8ミリカメラでは最高の12 倍ズームレンズ(マクロ付き)、自動フェーディングと自動巻戻しオーバーラップ、くわえて各種アクセサリーとの組み合わせで、高速撮影、メモモーション、 なんかもできます。
レンズは、明るさF1.8、焦点距離は6.5~78ミリ、14群17枚構成のロッコールレンズです。オートズーム機構はこれがよくできていて、ダイヤル 切り替えで全ストロークのズーム駆動時間を2・3・5・7.5・12秒と5段階に切替ができます。なかなかないですよ、ここまでオートズームにこだわった 機種。
マクロは全域マクロという奴で、12倍ズーム全域のどの位置でもできます。これは、マクロ用のレンズを光学系の途中で着脱するという8mmカメラではあんまりない機構を入れているためだそうです。
シャッター開角度調整を利用したオーバーラップ可能。本体左側面のシャッター開角度ノブをLDに合わせると、オートでフェードアウトがはじまり、終わる と自動巻戻し。フェード開始位置で巻き戻しが終わるので切替ノブをNに戻して撮影を続けると、自動的にフェードイン撮影になってオーバーラップになりま す。
フィルムの巻戻し量は約60コマ、オーバーラップ量は約50コマ。シャッター開角度量はファインダー内に指針で表示されます。
ファインダーは一眼レフ式で、中央にスプリットイメージ。絞数値および露出警告表示があり、マニュアル切替時にはオレンジ色に変わります。右下にはフィ ルム走行シグナル、フィルム終了時にはエンドシグナルが表示されます。露出調節はTTL方式です。感度設定は、昼光用ASA10~400、人工光用 ASA16~640の範囲まで用意されておりますが、PRO8に対応しているかどうかは未確認。
電源はグリップ内の単3電池5本ですが、32コマ、54コマ撮影時にはハイスピードパワーパック(単3電池7本入)を本体上部に取付けないと出来ません。ということは最大12本の乾電池が必要なものすごーく環境に優しくないカメラだと言うことですね。
スーパー8では当たり前になってしまいましたが電磁レリーズ仕様のため、電気接点さえ作れば色々な撮影遊びが出来ますし、実際各種アクセサリーがありま して、リモコン撮影、1コマのストロボ同調撮影、インターバルタイマーやテレコスタートストップ用コードなどのアタッチメントがありました。
写真協力:(C)hanai
使用感など
あんまり見たことがありません。たまに出たのをいじらせて貰ったら、12倍レンズが巨大すぎてバランスがわるく、ハンドリングに気を付けないとちょっと 恐いです。パワーズームの速度切り替えと12倍ズームはは魅力ですね。実際に撮影したことがないので絵のあがりは分かりません。
SPEC
発売 ミノルタカメラ 1973年9月発売
レンズ ズームロッコールF1.8・6.5~78mm、12倍ズーム、マクロ切替付、電動ズーム式、手動ズーム可能
ファインダー 一眼レフ式、視度調節可能、絞数値・露出警告マーク・フィルム走行・フィルムエンドシグナル・手動絞警告シグナル・シャッター開角度表示付
焦点調節 スプリットイメージ
露出調節 内測式(TTL)CdS露出計による完全自動絞(サーボEE)、EEロック・露出補正可能
撮影コマ数 1.8.12.18.24コマ ハイスピードパワーパック使用時32.54コマ
特徴
オプションなど
マクロ撮影可能、自動シャッター開角度調節・自動オーバーラップ・ストロボ同調・ワイヤレスリモコン可能、タイプAフィルター・フィルムカウンター内蔵
オプション機器:インタバルメーターS、インタバルメーターP、ワイヤレスコントロールユニット、レリーズコード、リモコンコード、テープコントロールコードほか
大きさ 70x152x238ミリ 2195グラム
定価 セット232300円 ケース8000円
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