Sankyo Sound XL-620
OVERVIEW
XL-600Sの改良型として昭和54年(1979年)4月に発売されました。
ボディはさらに小型化されて折り畳み式グリップとなったほか、従来にない、数々の新機能を盛り込んだ、サンキョウサウンドの集大成的な傑作撮影機となりました。
こま速度に新たに36こま毎秒の高速度撮影と、1こま撮影が加わり、しかも
インターバルタイマー、セルフタイマー、アニメーションタイマー、プレショットタイマーが内蔵され、特殊撮影の自動化を図っています。全自動のオーバーラップ装置も内蔵されています。
自動オーバーラップ時のフェードアウトは、適正露光値より5絞りアンダーとなる絞り値を計測し、5ステップを80こまで均等に絞って行き、最後に一気に
絞り切りとなる。またフェードインは適正露光値より5絞り絞った状態で撮影機が待機し、シャッターレリースとともに80こまで均等に適正露光値まで絞りが
開くという方法を採用しています。
そのために、適正露光値が大きく異なる被写体同士をオーバーラップさせても画面の重なりが適切になるという利点があるのです。
つまり、通常の絞り切り方式では絞りが開き気味の被写体ではフェードイン、フェードアウトの時間が長くなり、絞りが絞られ気味の被写体ではフェードイ
ン、フェードアウトの時間が短くなってしまうため、うまくオーバーラップできないのですがサンキョウはこの点を解決したのです。
また、巻き戻し量の80こまは電子カウンターで正確にカウントされ、また、絞りを手動で固定して自動オーバーラップを作動させると、フェードイン、フェードアウトを伴わない2重撮影が実行できます。
電子タイマーの機能は以下の通りです。
○セルフタイマー:10秒待ちで5秒、10秒撮影
○インターバルタイマー:0.5,2,15,60秒毎に1こま自動撮影
○アニメーションタイマー:シャッターを1回押した時、1こま撮影と4こま撮影の切り替え式
○プレショットタイマー:撮影前にセットしておくと自動的に4秒、あるいは15秒で自動停止
さらに上位機種として、10倍ズーム内蔵のXL-1100、200フィートカートリッジ使用可能のXL-1100PROなどが計画されましたが、販売にはいたりませんでした。
(1997オオノ隊員)
SPEC
発売 三協精機 昭和51年(1976年)3月
レンズ F1.2 7.5ー45mm 広角マクロ付き6倍ズーム フィルター径:52mm
ファインダー
焦点調節 スプリットイメージ式距離計
露出調節 ディジタルサーボモーターによるTTL式自動及び手動絞り、逆光補正付き
撮影コマ数
18,24,36こま毎秒及び1こま撮影、電磁式レリース、リモコン可能、 ストロボ接点あり、各種タイマー内蔵
特徴・オプションなど
単3電池6本 外部電源使用可能
大きさ 1,200g
定価 118,000円
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