NIZO INTEGRAL series
OVERVIEW
機能を絞り込んで軽量化、コンパクト化を図ったサウンドカメラシリーズで、ズーム倍率毎に、インテグラル5、6、7、10がありました。(写真はインテグラル6。マイク部が破損したジャンクです)
ボディデザインは前述のNizo 4080等に似ていますが、低価格化のため、プラスチックボディになり、グリップも固定になっています。しかし、あまり安っぽく見えないところが立派です。
デザイン上の特徴は操作スイッチがフェードボタンを除いてすべてスライドスイッチになっているということです。しかもボディ側面に一列に並びベルト状になっています。そのため何か操作をすると、このベルト状の部分に段が付き、一目で分かります。つまり、操作をした後のスイッチの戻し忘れを防ぐデザインなのです。
手動絞り装置までスライドスイッチで操作するのですが、これは使いにくくて閉口します。
またグリップ内にマイクロフォンを内蔵しており、そこからマイクを引き出してすぐ撮影できると言うことを売りにしていました。このマイクは取り外し式で、別売アダプターに連結するとハンドマイクになります。折り畳み式の小型スタンドもついています。
デザイン的、操作性は素晴らしいのですが、これが逆にアダとなってしまいました。例えば、この特殊マイクは、プラグもコネクターも使わずに、直接グリップ内で接点とつながるタイプのため振動に弱く、撮影機をパンしただけで、接続不良による雑音を出したりすることになってしまいました。(製品によるのかも知れませんが)
今は同時録音はできないので、まあ心配することはないわけですが。
レンズはすべてシュナイダーマクロバリオゴンです。私は10しか知りませんが、なかなか重厚な良い発色だと思います。同じシュナイダーでもボリューに付いているシュナイダーオプチバロンのように黄色みがかることはありません。
広角マクロ付き、ウルトラワイドアタッチメントも使用可能です。
駆動音は極めて静かで私の知る限り、一番静かです。これに簡単な手製ブリンプでもかぶせれば無音シネカメラになるでしょう。
また、低価格モデルのため、他のニッツオと比べて、手動ズームやシャッタートリガー等の操作感が若干劣ります。(オオノ隊員)
使用感など
本機種は、そんな中でも安価に販売されていた機種。とりあえずシリーズ中でも安価なインテグラル6をさわってみました。
コストダウンがなされていて、シャッタートリガーが重い上にスイッチが入ったかどうかわかりにくいです。また、フォーカスリングが重く、結構力が要ります。これは調整が可能かどうかはわかりません。ボディのプラスチックはつや消しのいい感じですが、これは塗装なのでアルコール系の溶剤で拭くとつやつやの地肌が出てきますのでご注意。(うっかりやってしまいました)
NIZOのサウンド機はどれも消音の工夫が効いています。これはサウンドフィルムなき現在でも、ポータブルのデジタルレコーダーや従来のテレコで現場音を録音並びに芝居の同録をするのには、最適のシリーズのひとつだと思われます。この機種は、そんな同時録音を重視した製作を行う際の選択肢として十分あると思います。その若干の使いにくさには慣れが必要かと思います。(2002マディ)
SPEC
発売 独ブラウンニッツオ 昭和56年(1981年)頃の発売
レンズ 5:F1.2 8-40mm 6:F1.2 7.5-45mm 7:F1.2 7-50mm 10:F1.4 7-70mm 電動ズーミングは速度可変不可
ファインダー
焦点調節 スプリットイメージ
露出調節 TTL式自動及び手動絞り 逆光補正可能 フェーディング可能
撮影コマ数 18,24こま毎秒及び1こま撮影 電磁レリース リモコン撮影可能 内蔵インターバルタイマーにより5秒、15秒間隔で自動1こま撮影が可能 ストロボ接点あり
電源・特徴
オプションなど
アルカリ単3電池4本 ニカド電池使用可能 サウンドカートリッジで同時録音をする時は別にアルカリ006p9V電池1個も必要
大きさ 5,6,7;1,300g 10;1,480g
定価 大沢商会倒産後にカメラ屋さんやベルテックスが輸入して販売するようになったので今一はっきりしませんが、おおむね10万円台だったと思います。ベルテックスが輸入していたインテグラル10は120,000円でした。
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