NIZO 156 Macro
OVERVIEW
私はカタログでしか見たことが無く、国内販売もされなかったのではと思いますが、軽量コンパクト、美しいデザインと、素晴らしそうな撮影機なので紹介します。実は私が欲しい撮影機なのです。
1978年the German Stiftung Warentestで「Good」の栄誉に輝いた唯一のスーパー8撮影機とのことです。
8倍ズームとある程度の機能を備えながら、本体ははがき大の大きさで、質量は830gと軽量。8ミリシネカメラならではの軽快性、速写性を備えながら、クオリティアップを図った、正当に進化したスーパー8撮影機と言えるでしょう。
デザインはサイレント機のS480、560、800と似たアルミ製のボディ、折り畳み式グリップです。カタログに三脚穴のことは書いてありませんので、グリップを折り畳んだ状態で三脚に取り付けられるかは分かりません。
また水銀電池を使用しないので安心です。(オオノ隊員)
NIZOのコンパクトシリーズ最高級機。この大きさでこのレンズ倍率やコマ数のバリエーションを持っているものはなかなかありません。巻き戻しやフェー ド関係の機構はいっさい搭載されておりませんが、その効果を求めないのであれば、かなり強力な機種だと思われます。残念ながら私もさわったことがありませ ん。(マディ)
使用感など
というわけで、NIZO156マクロを買いました。
日本では販売してなかったため国内流通在庫はほとんどなく、ドイツの中古カメラ店から買いました。
小型の割には肉厚のアルミボディで、かなりしっかりした構造のようです。
NIZO晩年の設計ですので、グリップを折り曲げた状態でも駆動します。ちょうつがいの内側に電線が走っているようです。
三脚の穴は、本体下部に大小ふたつ、グリップ底部に小一つ、グリップ中間にも小ひとつあります。
グリップを後ろに折るとファインダーをふさいでしまうので、途中でぶらんぶらんさせないといけません。
振動が伝わる恐れがあるので、グリップを折ってアニメ撮影するのは避けたほうが無難でしょう。また、アイピースシャッターもありません。
露出計の針は、1.8 2 2.8 5.6 11 22の数値に加えて、4 8 16の絞り値の目盛りも切ってあります。
露出補正ボタンがありまして、+1できますから逆光補正用でしょう。
駆動音は、肉厚アルミのためか、押し殺したような音です。
36こま撮影ではさすがに音が大きくなりますが、それでも控えめな方です。
グリップを握った感じがとてもいいです。実にしっくりきます。
このカメラは手持ち撮影が向いているでしょう。見やすいファインダーとスプリットイメージ、片手で入れられる電源スイッチなども含めて、あきらかに速写 性を重視した設計でしょう。デザインで賞を取ったこともあるというのはなるほど、手にとってすぐに使えるあたりのこなれた設計にもあるのでしょう。
というわけで、最近はよく持ち歩くカメラになっております。
説明書は8か国語です。
シュナイダーのレンズスペック表も同様になっていました。(2003 マディ折原)
SPEC
発売 独ブラウンニッツオ
レンズ F1.8 7-56mmシュナイダーマクロバリオゴン 広角マクロ付き8倍ズーム
別売ウルトラワイドIアタッチメントで超広角撮影可能 電動ズーミングは速度可変不可
ファインダー 一眼レフ式、視点調節可能、絞数値・露出過不足警告・フィルム給送・終了予告・終了警告・録音レベル・フーテージ表示付
焦点調節 スプリットイメージ
露出調節 TTL式自動及び手動絞り 逆光補正可能 フェーディング不可
撮影コマ数 9,18,24,36こま毎秒及び1こま撮影 自動1こま撮影可能 設定速度は1秒間に5こま、1秒間に1こま、5秒間に1こまの3段階
特徴・オプションなど
単3電池4本使用
大きさ 830グラム(電池込)
定価 日本未発売
(C)1997,2002,2003 Agent Ohno ,muddy orihara All rights reserved
コメント
こんにちは。
このカメラに興味を持ったのですが、エクタ64Tが使える感度設定はあるのでしょうか。
よろしければ教えてください。
maco様
本機には、ASA64の設定は残念ながらありません。マニュアル露出で調整していく必要があると思います。