1970年代終わりから1980年代頭に掛けて、8ミリ映画のブームがありました。
その頃は半ズボン姿でスベスベお肌の太ももむき出して遊んでたアタクシが、
本屋さんでたまたま目についた変な雑誌を開いてみたところ、場面スチルとともに紹介されていたのが『WONDER WALL』という作品。
植岡喜晴…聞いたことのない監督だ…でも関西では『眠りの森の吸血鬼』てな作品も公開してるらしい。
いやいや、そもそも8ミリ映画って何?アマチュア映画って何?
すべすべお肌のもちもち太もものアタクシはまるで知らなかったのですよね、8ミリという存在そのものを。
数年後、雑誌で『夢で逢いましょう』という作品が紹介されてた。これまたへんてこな映画だな…と思ってたら、以前なんか引っかかってた『WONDER WALL』の監督らしい。
その頃にはスベスベだった脚にはいやらしいすね毛がもじゃもじゃしてて、
いやらしい80年代カルチャー的なものにかぶれてはじめてた頃ですので、
出演者の面々がなんだかすんごいな…と思った次第。
数年後、大学に入ってからこの映画は大学駅前のレンタルビデオショップに置いてあったのを発見して、
ビデオで見ることになります。
なんともロマンチックな映画…つーか、植岡喜晴ってのはロマンチックな人なんだなあと。
その頃にはもう8ミリ撮り始めてましたので、ロマンチックと感じるとともに「いや、これ周囲のスタッフ相当大変だぞ」
っていうのも映像のむこうに透けて見えてました。
自分の夢のためには周りを巻き込んで行き、そしてわかっていながらも周りの人たちも結局は自発的に巻き込まれていく作品は、
ひとりのロマンのかたまりですよね。
植岡喜晴監督の作品にはそんなロマンのかたまりを感じますです。
ロマンの塊である『夢で逢いましょう』は大好きな映画になりました。
そんな植岡監督、今年2022年の4月に亡くなったことは数ヶ月経ってから知りました。
この度、植岡喜晴監督追悼をきっかけに作品群とその作家に光を当てるためのクラウドファンディングが始まっています。
植岡さんとはたった一度だけしゃべっただけで、ほとんど接点のないワタシですが今回、クラウドファンディングの主催者からご依頼いただき、ちょっとした記事を書かせていただいておりますです。
クラウドファンディングはこちら。
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