お次はもうちょっと値の張るテレシネ機。
エディターを改造したものと、映写機を改造したもののご紹介。
どちらも、入手が困難ですのでついうっかり大変な値段になってしまいそうですが。
GOKO TC-20
これは、同社のノンフリッカー型のエディターに、サウンド再生機能と表面鏡、レンズを組み合わせたもの。スクリーン撮影ではないので画の鮮度が高いのと、多面体プリズム採用のためにフリッカーが出ないのが最大の魅力です。
よいことづくめのようですが、これもまた大きな欠点があります。画面の上下の揺れが激しいのです。
これは、同社のノンフリッカー型エディターを持っている方にはすぐにわかると思います。動きの精度はあれらとほとんど変わりません。
構造上、フィルムは間欠運動ではなくて一直線に動いています。これをプリズムの面と頂点の切れ目でうまく画像を切り分けています。シャッターのように真っ黒な画面がもともと生じませんからフリッカーがない、つまりノンフリッカーなのですが、クローでしっかりとコマを止めていないためと、プリズムの回転とのシンクロの具合で、画面が微妙にずれてしまうのです。この構造で精度を上げていくのはなかなか難しいと聞いたことがあります。
当方も購入しようと思い、サンプル機を使わせて頂いたのですが、どれも似たように画面の上下動があるので断念しました。
8mmカメラでの再撮影もできますし(1コマごとは無理ですね)、どうにも根本的なところで詰めが甘いのが残念無念です。画面の上下動を気にしない、もしくは逆に利用してやる、と言う方には一考の価値はあるかも知れません。
ELMO トランスビデオ
これはもっと考え方はシンプル。映写機に簡単なビデオカメラが内蔵されているものです。映写機の映写レンズに当たるところにCCDがはめ込んであり、映像をそのままビデオ映像として引っ張り出せるので、セッティングが不要、通常の映写機が使えれば使える手軽さがポイントです。
しかしこれまた欠点があります。十数年前のビデオカメラの画質しか出ない、と言うのが最大の欠点。また、再生速度を調整することでフリッカーを消しているタイプなので、録画後に再生スピード調整が必要になります。
なお、姉妹機としてレギュラー8版、16mm版がリリースされていました。
TC-20はフィルムから放たれた空中像(エリアル・イメージ)を撮影するもの。というわけで、次回はエリアルイメージのテレシネをご紹介・・・できるか?
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