flashSCAN8 業務用テレシネ機の可能性

flashSCAN8 テレシネ

MWA Nova社のflashSCAN8広報写真 (C)MWA-Nova 2006

完全に業務用ですが、めちゃくちゃ高くはない業務用8mmテレシネマシン「flashSCAN8」のご紹介。

(http://www.mwa-nova.de/flashscan8.htm)

MWA  Nova社は、35mm用のフィルムレコーダなども開発製造している、ドイツ・ベルリンの業務用の映像機器メーカー。

 このflashSCAN8は、ダブル8/スーパー8/9.5mm(オプション)フィルムを非間欠運動で走行させて、LEDの光源とCCDをシンクロさせてスキャンしていく、テレシネマシンです。
 カラーコレクション(色調整)機能が内蔵されている上に、映像をYUVやRGB、SDI、そしてIEEE1394でアウトプットできたりと、スペック的には大変魅力的なものなのです。

 詳しい機能は、MWA Nova社のサイトにアップされているpdfファイルをお読みくださいませ。英語版がありますよ。

http://www.mwa-nova.de/pdf/flashSCAN8.pdf

 以前、サンプルDVDを見せていただいたことがあります。
CINTELほどではないものの、スキャンならでは分析的な絵柄でした。色はかなり薄い印象を受けましたが、カラコレをきちんとやっていないせいだろうと思いましたです。

そのサンプル映像はMWA-Nova社のサイトに載せられていないので、代わりにオランダ・アムステルダムの業者のサイトにアップされている別の映像をごらんくださいませ。

Super8sens(http://www.supersens.nl/)→https://www.next-archive.com/

この映像は割に色が出てます。これよりは解像感が高めでしたね。 100点ではないにしても、十分使える画質です。

[日本での導入は?]
 11月現在であたくしが聞く限りは、日本での導入例はありません。レトロさんが一時期各所に投げていましたが、結局導入していないようです。
 そもそも、これって当初PAL版しか存在しないのです。NTSC版はまだ出来て無くて、それだけで100万ぐらいプラスするかなあなどと言ってました。

 ところが最新の「SMALL FILMS」誌の広告には、アメリカでのディストリビューターの連絡先が載っています。アメリカが決まったと言うことは、いよいよNTSC版が登場か?と期待されるところです。そのディーラーはアメリカ・カリフォルニアのBIG PIC MEDIA社という所です。

BIG PIC MEDIA

今現在、上記サイトには、本機のことは何も書かれていませんが、そのうちアナウンスがあることでしょう。しばし要チェックです。

[高度なテレシネによるサービスの必要性] 

 8mmフィルムを使って、ビデオに混ぜ込みながら作品を作って行く場合にこそ、しっかりとしたテレシネ映像、PCで編集する際にはしっかりとデータとして扱える映像が不可欠です。

 なかなか、その手の映像をリーズナブルに提供してくれる業者が日本にはありません。この機械は、おそらくそれほど操作は難しいことはないでしょう。また、上でも書きましたが安い方です(個人で買えるようなものではありませんけど)。

 大きな熱を発する映写ランプもなく、間欠運動によるフィルム切れの心配も少ないということから、テレシネ作業効率が良さそうな本機。

 別に本機種が満点のテレシネを提供してくれるとは、サンプル映像を見ても思えませんでしたが、従前の方法に比べると改善された点が多くあります。

 この手の機材は、今後の8mm制作環境には+に働くことだとあたくしは思います。

コメント

  1. アキオ より:

    ここのテレシネ業者もフラッシュスキャンを使っているようです。
    http://www.uppsalabildteknik.com/english.php
    ここにあるフレームを見ると、色も濃くてとてもシャープなのですが、ソフトでシャープネスをいじっているようです。ここの店主であるKentというおじさんが、以前Filmshootingに書き込んでいました。シャープな方が顧客にウケるということで。
    さて、どの業者のテレシネが一番か、というのは好みの問題もあるので一概にはいえませんが、私が最も感銘を受けたのはここです。
    http://www.dvdfilmfactory.com/index.html
    サンプルムービーを見ればわかるのですが、いやみがなくノスタルジックな感じがします。70年代の映画のような雰囲気です。
    よく見ると、5枚羽根特有のクシ形ノイズが出ているのですが、許せますね。

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