テレシネ専用映写機をゲットしました。
ORYTEC SOUND TV PROJECTOR MODEL TV-515
山和電機株式会社(ヤマワデンキ株式会社。のちのフジノン岡谷)の製品。
オリテックTV-515は、映写用シャッターを10枚羽根(PAL版は8枚)に改造し、水晶発振子による速度制御で安定したノンフリッカーテレシネを行えるように作られたテレシネ専用映写機です。また、VD信号使ってカメラとシンクロさせる事も可能です。
1トラックであるところから当方はてっきり大型ハイエンド機のひとつ、フジカスコープSD20の改造かと思っていましたが、現物はまったく違い、フジカスコープSD15やSH9などの中型クラスの映写機がベースになっていました。
取り急ぎ、フィルムを掛けて上映し、DVカメラで撮影してみると・・・見事にノンフリッカーであります。走行系、へたってないようであります。
[これはエリアルテレシネ用映写機]
ただ、12V100Wのありふれたランプを使っていますが、極端に映写画面が暗いのが気になりました。
ランプがへたっている可能性も捨てられませんが、意図的に暗くしているような印象も受けます。
さっそくランプハウスを分解してみますと、暗くて当然です。
ランプの前に減光用の乳白色ガラスがはめ込んであります。
もともとこの映写機はテレシネ用アダプターとセットで販売されていました。
レンズと表面鏡を組み合わせたアングル状のアダプターだったのです。
つまり本機はスクリーンや半透過スクリーンに投射してそれを再撮影するテレシネではなくて、レンズから出てきた空中像を直接撮影する、エリアルタイプのテレシネセットだったのです。
残念ながら今回はそのテレシネ用アタッチメントは入手できていませんが、レンズを工夫すればエリアルテレシネセットとして活用することは十分可能であります。
前述したハイビジョンテレシネとはまったく次元の異なるシステムでありますが、
とにかく、「20fps映写&PC上で18fps修正」の簡易方式よりは手間が省ける分だけ、ぐっと使い勝手がいいのであります。
業務用と民生用の中間ぐらいのテレシネ専用映写機としては、エルモのトランスビデオシリーズも簡便で有名でますが、内蔵された20年近く前のビデオシステム&20fps映像ですから、今となってはクオリティ上問題が多く、いただけません。
というわけで、このお宝どうやって活用するか、であります。
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