昨年2024年1月23日にfacebookページ「Super 8mm」にUgo Grassiさんというイタリアの方が投稿していたのは、生産終了になって久しいエルモ GS-1200 クセノンシリーズのクセノン(XENON)ランプの代替品を新開発してもらった、という記事。
エルモGS-1200クセノンシリーズって何
ELMO GS-1200XENONシリーズは最強の映写機のひとつ。
名前にクセノンって入っていない普通のエルモGS-1200シリーズはハロゲン電球仕様。この普通のGS-1200も並の映写機とは段違いに明るい映写機ですが、クセノンシリーズはそれらと違いクセノンランプを搭載したすごい性能。お値段も倍ぐらいしました。
クセノンランプって何よ
クセノンランプは放電で光るランプ。普通のハロゲンランプは…白熱電球ですから、フィラメントが光るタイプ。
16ミリ映写機や35ミリ映写機では放電ランプを光源とするのは一般的だったのですが、8ミリ映写機では極めて種類が少なかったのです。特注商品ではなく量産品だったというのは世界的にも極めて珍しいのです。
んで、このクセノンランプは、
高輝度で、
色温度が日の光に近くて、
という映写機の光源としてとても良き性質を持ってます。
大会場で8ミリ映画を上映するのには最適なのです。
GS-1200クセノンシリーズはぱっと見た目普通のハロゲンランプ仕様のGS-1200と似てますが、クセノンランプを点灯させるための専用の回路をお腹に組み込んであって、相互にランプを取り替えたり…ってなことができないのです。
エルモではとっくの昔に交換用ランプはタマ切れ
クセノンランプも使ってると駄目になる使用期限があります。残念なことにメーカーのエルモではすでに交換用ランプのストックはありません。
通常の8ミリ映写機は規格品のランプ仕様が多いので交換対応も容易です。
でも、GS-1200クセノンのランプは、長らく「GS-1200クセノンは交換用ランプがないからランプ死んだらそれまでよ」と言われてきたのであります。
そもそも、クセノンシリーズのランプ交換はしないでサービスセンターに持ち込んでね、説明書に書いてある。
※エルモでは修理一切やってないですので注意。
だけど、大学の映画祭でランプ切れたときに誰かエルモに連絡してタマ買ってたような記憶が…記憶違いかな?
そんなに昔じゃなくても数年前に関西のとてもスゴイ方から「タマ見つかったよー」と連絡あったような気も…?
もやもや…都市伝説的なものじゃないかなとずっとモヤモヤしていたのですあたくし。
ずっと調べてみようと思ってたのであります。
エルモ GS-1200クセノンのランプは東芝XD250S/H-OLというものらしい(未確認)
そして今回のfacebookの記事が現れました。Ugo Grassiさんの記事はこちら。(facebookページ「Super 8mm」より)

この記事によるとランプの型番は東芝のXD250S/H-OLというものだそうだ。当然このランプは生産終了してるのだけど代替品ってほんとにないのかなあと探ってみる。
この型番で検索すると…この企業が出てくる。株式会社キーデバイスさん。
250ワット、ランプ電圧21ボルト、ランプ電流12アンペア…このスペックだけだと合致しますねえ。でも寸法も何も無いし…
このSX2502という製品ナンバーのお品は東芝XD250S/H-OLの互換ランプと考えていいのかしら…ってサイズスペックないわね。
さらにSX2502で調べると、図面出てきました。Hill Technical Sales Corp社。

HSA-SX2502という型番でこういうのが出てくる。ワット、電圧、電流はスペック同じですね。
一方、イタリアのUgo Grassiさんが発注して、中国から来た図面はこちら。
ふむふむ…

電流が16Aになっていますが、facebookでUgoさんも「16Aに改定されてた」と書いておられた上に動作試験もされてるので、ホントのXD250S/H-OLは12Aだけどまあコレでいいんでしょう。
さてサイズとか…微妙に違うのよね…0.数ミリとかですが。一番違うのは、なんかケーブルが出てるのに、HSA-SX2502にはケーブル出てないですね。これなんだろアース?アースが生んだ正義のランプ?
うーむ。SX2502はやっぱりXD250S/H-OLとは違うようですねえ。ただ、この違いってなんか工夫で埋められないものなのかな。そもそもクセノンランプのことは不勉強すぎてよくわかりません。
イタリアのUgoさんに聞いてみるか…引き続き調査研究するとしましょう。
もしこの記事を読んで今すぐにでもランプが欲しくなった方はfacebookでやり取りをされているので、イタリア人の方にご連絡を取ってみるのはいかがかしら。1年以上前の記事ですから在庫あるかどうかわかりませんが、350ユーロってのはふむふむな値段でありますし。
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