シングル-8サウンドカメラの多くは20fps

シングル-8

【シングル-8サウンドカメラ概観】

シングル-8サウンドカメラは、スーパー8のサウンド化に遅れること数年、1976年に4機種まとめて発表され、1982年リリースのフジカシングル-8 P400サウンドAFまでの6年間でおよそ11機種リリースされました。
富士写真フイルム社以外はシングル-8カメラから撤退していたため、シングル-8サウンドカメラはすべて「フジカ」ブランド商品です。

フジカシングル-8のサウンド機には、ある共通した特徴があります。

1.撮影速度が18fpsしかない

24コマやハイスピード撮影も出来ません。
例外は、ZX550とZ850とP500サウンド。これらは1コマ撮影機能を持っています。

2.すべてシャッター開角度が広い

レンズの明るさはそれぞれですが、シャッター開角度はすべて220°?230°の間ぐらいです。つまりスローシャッター気味ですから暗さには強いですが、その反面動きの激しい被写体やカメラを激しく動かす場合などなどでは画が流れ気味になります。

3.ファインダーが明るい

これは全機種に共通する話ではありませんが、サイレントのZシリーズに比べると大変にファインダーが明るいです。スプリットイメージ距離計を内蔵している機種は、ZXM500、ZX550、ZM800、Z850そしてP500サウンドとサウンド機全体のおよそ半分。P500サウンドは甘いところがありますが、他の四機種は結構切れのいいスプリットイメージ(特に8倍ズームの2機種)を持っているので、明るいファインダーと相まってフォーカスが合わせやすいのが長所です。機動力が必要な撮影、しかも夜間や室内などのローライト環境での撮影が多い作品では、大変重宝します。

【サイレントカートリッジ撮影時は20fpsになる機種がある】

今ではサウンドカートリッジが製造販売されていないので、 サウンドカメラと言えどサイレント撮影しかできないわけです。残念。
しかしそれだけではなくて、シングル8サウンドカメラの多くの機種は、サイレントカートリッジ撮影時には「20コマ/秒」、一種独特の走行速度になってしまうのです。

サイレントカートリッジで20fpsになると使用説明書記載の機種

フジカ サウンドAXM100
フジカ サウンドZXM300
フジカ P300サウンド
フジカ P100サウンドワイド
フジカ P400サウンドAF

20fps撮影の注釈のないもの=18fpsで撮影するもの

フジカ サウンドZXM500
フジカ サウンドZM800
フジカ ZX550サウンド
フジカ Z850サウンド

説明書を持ってないので分からないもの

フジカ サウンド300AF
フジカ P500サウンド

未確認を省いてもなんと半数近くの機種が、20fpsの機種です。

【フジカP500サウンドのサイレント時走行速度は?】

P500サウンドの使用説明書は持ってませんが、本体は手元に1台あります。 こいつにサイレントカートリッジを入れて、1巻どれだけの時間がかかるか調べてみました。説明書より、信頼できますからね。
ちなみに、よく言われる「8mmは3分20秒撮影出来る」はあくまで18fpsモード時のことですけど、

50ft=約15.75m=約3600コマ
約3600コマ÷約18(fps)=約200秒=約3分20秒

こうやって算出されます。 となると約20fpsならば、

約3600コマ÷約20(fps)=約180秒=約3分ジャスト

P500サウンドが3分で撮影し終われば、サイレントカートリッジ撮影時に20fpsになるとわかります。

では、ストップウオッチ見ながらカメラスタート!

・・・3分10秒きっかり。つまり、190秒。
 約3600コマ÷190秒=18.95fps・・・

およそ、19fps???

なんだか中途半端だあ!

というわけで、またまた歯切れの悪い実験結果になってしまいました。
このように、8mmカメラの走行速度ってのは、元来新品でも曖昧でして・・・と次の記事につなげるような前振りをしてひとまず終わり。 

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